散文と中文

神戸市外大中国学科卒業。復旦大学国際交流学院留学。中国語と中国と共に生きる自称エッセイスト。

中国語:上海纽约大学第二届“华夏杯”中文演讲比赛に参加して

なんやかんやで一か月くらい準備をしていたスピーチコンテストがやっと終わりました。

【重要提醒】第二届“华夏杯”中文演讲比赛报名截止日期: 10月20日

 

去年から始まったこの大会、去年のテーマは《传统与现代》で、今年のテーマは《冲突与理解》でした。テーマが大きいので、参加者のスピーチの内容も非常に豊富であり聞いていて非常に楽しかったです。わたしが参加した高級組も、人工知能の話から、母と息子の話、中国の南方北方の話などなど話題は多岐に渡りました。

 

国語学習年数で組を分けられた今回のコンテストは、最初の選考として、テーマ自由で5分以内の音源審査があります。それに通ると、次はスピーチ概要を送ります。四つの組合わせて全部で135人くらいの応募があったそうです。結果出場者は全部で40人弱。思ったよりも激戦だったんだなあという感じです。

 

浦東新区のほうにあるニューヨーク大学上海校、キャンパスは棟一つしかないとはいえ本当にきれいでした。開放的なラーニングコモンズに備え付けられてたの、Macのデスクトップだったし・・・

 

当日、わたしは原稿を持ってスピーチをしましたが、多くの参加者は原稿を持たずにすらすらとスピーチをしていました。あと質疑応答があるのですが、めっちゃいろいろ突っ込まれて答えるの大変だったけど楽しかったです。でも緊張しすぎて文法もなにも超はちゃめちゃで弾丸で話した。

 

結果はこんな感じです。

第二届上海纽约大学“华夏杯”中文演讲比赛圆满落幕

復旦からは7人参加して、それぞれ全員が入賞することができました。初級に参加したケニアの男の人は、なんと1位!わたしも2位をいただきました。

 

今回、本当にいろんな人に原稿を見てもらっていろんなアドバイスを受けました。日本にいたときは結構発音や話しかた重視でコンテストに望んでいたけど、なによりも中身が重要で、今回も論理性や具体例、観客を惹きつける力に欠けると言われて何回も直して、結局原稿が出来たのが本番2日前くらいで、なんなら本番当日にも言葉を付け足したりしていました。

でも日本のコンテストと違って融通が利くので(日本でのスピコンは早い段階で原稿提出しなきゃいけないことが多い。たぶん審査員と委員会が無能だから)、そのへんはすごく助かりました。

 

授業でもそうだし今回のスピコンを通しても痛感していることは、中国語を話せる優秀な外国人は本当にたくさんいるなあということ。

中国に来たばかりのときは、中国人と対等に話せるようになりたい!中国に染まりたい!とばかり息巻いていたけど、最近は他の国の人と中国語を使って、ぜんぜん知らなかった中国以外の国について話すのがすごい楽しいことに気付きました。

 

あとは華僑、華人、ハーフの人、こっちの大学の本科生のことをすごくうらやましいと思うこともまだまだ多いけど、そのひとたちにはそのひとたちなりの苦悩があることにも最近少しずつ気付き始めたりしている。

 

チャンスが多くて自分次第でどんなことにも挑戦できる上海に、そして留学生の活動を大学が全面的にバックアップしてくれる復旦に留学してよかったなあ、と思いました。来年も同じ時期にこのスピコンがあると思うので、来年以降上海に留学する人はぜひチェックしてみてください。

 

 

中国語:中国語で記事を書きました②

昨日のこの記事の続き。今日はコメントを訳したいと思います。

rishizi.hatenablog.com

 

いくつかコメントを書いてくれた中国人がいて、それを読んで当たり前のことだけど「物事の解釈は一つの側から見えるばかりじゃないんだ」って思ったり、わたしが触れていたやさしさは所詮わたしが外国人だからなのかなあって思ったりもした。

 

以下、コメントと訳。

 

・真的酒桌文化应该是“感情深一口闷,感情浅舔一舔”“我干了您随意”吧?日本人还是含蓄了。/本当の飲み会文化は「情が深けりゃ一気飲み、そうでなけりゃあちょっとだけ」「私は(あなたに敬意を表して)イッキしますがあなたはどうぞご無理をなさらず」じゃないの?日本人の表現はやっぱり婉曲的だよね。

・爱要大声喊出来/愛は大きな声で伝えなきゃ

 

・日本人还是过于美化中国人,日本人待的多数都是北京上海这种能代表中国面子的一线城市,而且在中国普遍都把外国人当贵宾宽待,外国人哪有不喜欢中国的道理?然而可惜外国人很难了解到,真实的中国其实是一种何等恶劣绝望的生存环境。/日本人はやっぱり中国人を美化しすぎなんちゃうか、日本人はほとんど北京とか上海みたいな中国の面子をかけた大都市に住んでいるし、中国人は外国人をVIPのごとく扱っているから外国人が中国を嫌いになるわけがないじゃない。残念だけど外国人が、中国人はどれだけ絶望的な生存環境の中で生きているかっていう真実を理解することは本当に難しいんじゃないかな。

・nonononono,工作态度上存在误导,在日本的中国人都知道,很多日本人工作表面忙忙碌碌,其实是在磨洋工,中国人一天可以干完的工作,日本人要用几天/それは違うね、日本人の仕事処理速度は遅い。表面上で忙しくしているだけ。

・哈哈哈可是日剧里的妹子都很爱大吼 大好き啊/笑、でも日本のドラマの女の子たちはみんなよく「大好き!」って叫んでるじゃない。

・感觉今日日本人更像清代中国人,即使晚明中国人也比较放得开吧。中国人敢于公开表达感情,也跟近代连续的革命有关。/今の日本人は清の時代の中国人に似ている、もしかしたら明代末期の中国人も解放的だったのかも。中国人がオープンなのは続いてきた革命とも関係が有るのかもしれない。

・本来以为是男孩子,没想到是女孩子,那就提醒一下,中国酒文化中女孩子如果是没有非要达成的目标的话是最好不要主动敬酒的。因为敬完一杯可能意味着你后头要喝上更多杯。男孩子嘛,喝就喝啦!/男の子だと思っていてまさか書いているのが女の子だとは思わなかった。言っておくと、中国の宴会文化の中では女の子はもしなんとしてでも達成したい目的がないんだったら自分から乾杯しないほうがいい。なぜかというとそうやって一杯を飲み終わると言うことはさらにそのあとでもっと飲まなければいけないから。男の子は勝手に飲めばいいけど。

・“不过我这不是想说中国人的工作态度很懒,而是他们真的很了解怎么才能有张有弛地工作。”不加班的公司,肯定是凤毛麟角!加班狗累死。/残業がない会社なんてレアすぎる・・・残業本当にしんどすぎ。

・大庭广众“秀恩爱”……这不是中国人的习惯。中华民族的优秀的传统文化是内敛的、含蓄的、矜持的。旁若无人的“亲密”是这些年西方思潮泛滥肆虐的缘故,这种习惯是肤浅的招摇的,何其垃圾乃尔,是那些盲目崇洋媚外之人的令人作呕的慕洋犬嘴脸,是应该唾弃的。/人前でのいちゃいちゃは中国人の習慣じゃないよ。中国のすばらしい伝統文化(のなかの女性像)はおしとやかだよ。・・・(以下、西洋思想に憧れ公共での過度な愛情表現をするようになった中国人の考え方をののしっている)

・一部分中國人喜歡日本氛圍,一部分日本人喜歡中國氛圍。這個和個人性格脾氣有關。/日本の雰囲気が好きな中国人と中国の雰囲気が好きな日本人、どっちもいるけど、個人の性格と関係があると思う。

・而且日本上初中就有屋顶告白,比中国人要open,这些视频在很多国内网站上都可以看到。/日本だったら中学生でも学校の屋上で告白したりするじゃない、中国のサイトでもよくこういうのを見たりするし、日本人のほうがオープンだと思う。

・其实在日本也有很多喜欢送药送温暖的人,只是你遇到怎样的人,还有你与人沟通时能否让人想自动帮你而已。日本人和中国人其实都不太善於表达感情。/日本にも薬を送ってくれるようなやさしい人はいるし、結局どんなひとに逢ったり人とコミュニケーションをとるときにあなたの振る舞いが相手にあなたを助けたいと思わせているかどうかっていうことじゃないかな。あと日本人も中国人も実はどっちも感情表現はそんなに得意ではないと思う。

・可是在我看到的日剧里面,日本人也给人很多不动声色的关怀啊,无论是已经建立关系的,或者只是一面之缘的陌生人,难道《深夜食堂》是骗人的吗?/でも日本のドラマの中ではよく他の人―仲がいい人にも、ぜんぜん知らない人にもーにそっとやさしさを差し出している様子が見られるよ。まさか『深夜食堂』は嘘だったの?

 

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こんな感じです。訳はてきとうなので大目に見てくださると嬉しいです。

最初にも書いたとおり、事実っていうのは見え方によっても違うし、今回いい機会をいただけて嬉しかったけど、ちょっと自分の中国での経験とか見方って本当に正しいのかなって思うこともたくさんありました。

片側だけじゃなくて両側でものを見ることが出来る人間になりたい。

 

おわり。

中国語:中国語で記事を書きました①

先日、

一个日本人来上海留学,迷上了酒桌文化和中国式秀恩爱

 

(上海に留学にきたある日本人が、"中国の飲み会文化"と"中国人カップルの愛情表現のすごさ")←秀恩爱の訳が難しい

というタイトルで文章を書きました。

いつまでも一度のちょっとうれしかったことにとらわれるのはよくないと思いつつ、やっと日本語の訳をつけました。

中国語ができないけど中国ってどんな感じのところなのか興味のある方がいらっしゃいましたらご覧いただけたら幸いです。

 

以下、中国語原文と日本語。

 

第一次在中国公司上班/中国の会社で働くというはじめての体験

 

2017年春天,在神户外国语大学汉语言专业读大三的我,正式休学一年来到上海复旦大学留学。现在,我在上课的同时,每周一次去一家买卖日本清酒和烧酒的公司实习,第一次在全是中国人的环境里工作,每天都有很多意外和收获。

2017年春、神戸市外大の四年生になろうとしていた私は一年間大学を休学し、上海の復旦大学に留学することにしました。現在は授業を受けながら、周に一度ほど日本酒と焼酎の貿易を行っている会社でインターンシップをしています。初めて中国人しかいない会社で働くということを体験し、毎日がたくさんの驚きと発見で満ちています。

 

我的同事每天9点10分才到公司,到公司第一件做的事情就是吃早饭。她们吃完早饭开始工作,到了10点半左右,在公司里吃午饭的同事看手机对着外卖app说:“今天午饭吃什么呢?”,到了11点57分出去吃饭的同事就站起来说:“吃饭吃饭吃饭”。然后大家一到下午5点半就收拾包包准备回家,17点40分有时候连电灯也都关掉了。

会社のある上司は毎日9時10分頃におもむろに会社に現れるのですが、会社に着いてまず始めにすることは朝ごはんを食べることです。そのあとで仕事をはじめ、10時半ごろになると、お昼ご飯を会社で食べる上司はスマートフォンの外卖(食事宅配)アプリを開き「お昼は何を食べようかな~」とメニューを見出します。また、外に食べに行く上司は、11時57分頃になるとぞろぞろと立ち上がりながら「飯だ~飯だ~」とつぶやいています。

また五時半の終業時間になるとすぐに帰る準備をしだし、17時40分には電気さえも全て消えていることもあります。

 

我到了这间公司才发现:“好好休息才是活下去的动力啊”,同时我意识到日本求职和工作情况跟中国人完全不一样。日本人无论做什么都“做到极致”地去做,而且不太擅长适时放轻松,甚至很介意别人怎么看待自己,所以不能像中国人那样随便上下班。不过我这不是想说中国人的工作态度很懒,而是他们真的很了解怎么才能有张有弛地工作。

私はこの会社に入ってから気付いたこと、それは「よく休むことこそがよく生きる原動力であること」ということです。同時に、よく言われることではありますが、日本と中国の働き方にも大きな違いがあるのだということに思い至りました。日本人は何をするにも「最善を尽くして」やり遂げようとし、またリラックスするべきときにリラックスすることあまり得意ではなかったりします。さらには他人の視線を非常に気にするので、中国人のように人を気にせず出社退社をすることが出来ないように感じます。しかしここで言っているのは中国人の仕事への態度がよくないということではなく、彼らは本当にメリハリのある仕事の仕方を心得ているなあということです。

 

日本有一种文化叫“寿退社”(指女人结婚后选择辞职,变成家庭主妇。之所以加个“寿”字,表示对日本人来说结婚辞职是很高兴的、要祝福的事情)。在这样的文化里面长大的我,第一次知道中国的结婚情况的时候感觉到强烈文化冲击——我以前认识一个在出版社工作的中国女性,她说:“生孩子前后请假的两个月的时间是在我的人生中最无聊的,我每天觉得想上班,虽然我宝宝好可爱,但在家里一直照顾孩子不能出去工作多么无聊啊”。

日本語には”寿退社”という言葉があり、"寿"という字から見えるように、日本では結婚してから家事や出産のために会社を辞めることはめでたいことだという考え方があります。このような文化の中で育った私は初めて中国の結婚の文化を知ったときに大きなカルチャーショックを受けたことを覚えています。以前、中国の出版社で働いている中国人女性と話していたとき、彼女は「産休の二ヶ月間は私の人生において一番退屈な時間だった。毎日仕事をしたいと思っていたし、子どもはかわいいけれど、家でずっと子どもの面倒を見てばかりで仕事ができないと言うことは本当につまらなかった」と話していました。

 

第一次感受中国的酒桌文化/中国の飲み会文化

 

去年我在神户认识了一个来自重庆的中国留学生,我叫他“陈哥”,他在神户念完本科之后就回重庆了。今年暑假最后一周,我去重庆找陈哥玩,他每天带我去很多地方逛,而一到天黑,酒鬼的他就笑嘻嘻地带我去喝酒。多亏了他,我除了酒量大涨以外,还了解到很多中国的酒文化。

去年神戸にいるときに重慶から来た留学生の陳くんと仲良くなったのですが彼は留学を終えて今年の春に重慶に戻ってしまいました。今年の夏休みの最後の周に彼を訪ねて重慶に行くと、滞在中ずっと彼が案内してくれました。また酒飲みの彼は夜になると嬉しそうに飲みに誘ってくれ、彼のおかげで飲酒量が増えただけではなく中国の酒文化について知ることが出来ました。

 

他知道我从来没去过KTV和夜店以后,特意带我去了这些地方,还教给我在夜店到底怎么玩的——就是玩吹牛和一些喝酒游戏。在他耐心地教给我游戏规则后,我还赢了几次。回到上海的第二天,上海的朋友找我喝酒,于是我开开心心地跟他们一起喝酒玩吹牛。我不禁觉得:也许在上海学会的东西之中,吹牛就是最有实用性的……

 彼は私が中国式カラオケやクラブにいったことがないと知って連れて行ってくれ、さらにはサイコロのゲームや中国の酒の席での言葉遊びはどのように遊べばいいのか教えてくれました。なかなか理解しない私にも彼は丁寧に教えてくれ、最後には何度か勝つことが出来ました。

上海に戻ってすぐに上海にいる中国人の友達と一緒にお酒を飲んだのですが、陳くんのおかげで私は中国人に混ざってお酒を飲みながらサイコロゲームを楽しむことが出来ました。

もしかしたら、中国で学んだことの中でこのサイコロゲームが一番実用性のあることかもしれない・・・と思わずにはいられません。

 

我最喜欢的中国酒文化是“敬一杯”。中国人常常会碰杯,其实日本也会这样,但日本更随便,即使跟上司碰杯,也只是说一句“某某部长您辛苦了”就好了,类似于“敬您一杯”这种推酒词是不太多。日本宴会是一般2-3个小时畅饮的,大家都随便喝随便大醉。我认为类似于“敬一杯”这样的词语,反映着中国文化中尊敬长辈、重视面子的重要性。

有一次我参加了一个宴会,其中包括一位中国教授、在中国待了好几年的日本人、还有几个中国学生和我,那位在中国待了很久的日本人对中国教授说:“老师我敬您一杯”。那时我还不敢去这样做,后来觉得很后悔,我发誓下次一定会尝试的。

 中国には「敬一杯」という言葉がありますが、私はこの言葉が本当に大好きです。中国人は飲み会中本当によく乾杯をします。日本も乾杯はしますが、日本の乾杯はもっと自由でもし上司と乾杯をするにしても「●●部長おつかれさまです」と言うだけで「敬您一杯(あなたを敬って乾杯します)」のようなお酒をすすめるような言葉はそんなに多くはないような気がします。また日本の飲み会は2時間から3時間の飲み放題の形であることが多く好き勝手に飲んで好き勝手につぶれる場合も少なくはありません。中国の「敬一杯」のような言葉は、中国の目上の人を大事にし、メンツを大事にすることの重要性を表していると私は考えます。

 

第一次目睹中国式秀恩爱/はじめて見た中国人カップルの公共の場でのいちゃいちゃ

 

两年前,为了试试自己的中文能力,我第一次独自去了北京。到北京的第一天,我下了飞机,寻找开往酒店的机场巴士站,在路上看到一对情侣正在紧紧地拥抱着轰轰烈烈地吻着。

第一次到中国,谁都会感受到这种文化冲击,当然我也做好了一点心理准备,但是这个场面对我来说真的是出乎预料的事情,只觉得好尴尬。之所以这样,是因为日本人在大众面前一般不会秀恩爱,有的年轻人甚至连牵手也都不敢,那时候我交往的男友也不喜欢牵手。

后来到上海留学看到了好几次秀恩爱的场面,平时也爱看中国的爱情电视剧,爱在微信公众号里读一些爱情随笔,我慢慢习惯了这些中国式的恋爱,也发现汉语甜蜜词特别丰富。比如:“我想你”、“有你真好”、或者称呼时的“我的宝贝儿”等等。这些词汇都没法翻译成日语,日语里即使有这些又浪漫又温暖的词语,日本的男孩子一般都不喜欢说,而且也不敢说。

二年生になる前の春休みに中国語の能力を試すために初めて北京に旅行に行きました。北京に着いたその日、空港に着いてホテルに向かうエアポートバスを探している途中、路上で一組のカップルがまさにきつく抱きしめあい熱い接吻を交わしているところを見かけました。

はじめて中国に来て誰もがカルチャーショックを受けることはありえますし、私も心の準備をしていったつもりだったのですが、この光景は全く予想外の出来事でただただ恥ずかしく思いました。日本人は公共の場で一般的にこのようにいちゃいちゃすることは少なく、若いカップルは時には手をつなぐことさえ恥ずかしく思います。(そのとき私がお付き合いしていた人も手をつなぐのはあまり好きではありませんでした)

そのあと上海に留学に来てこのような光景を何度も見かけたり、ふだん中国の恋愛ドラマ("欢乐颂"や"盲约"など)を見たり、wechatの恋愛エッセイを読むことで少しずつこのような中国式の恋愛にも慣れ、中国語の愛情表現が非常に豊富だということにも気付きました。例えば“我想你”=I miss you、“有你真好”=It's good to have you、または“我的宝贝儿”=Darling/Honeyなどなど。日本語にもこのようなロマンチックで温かみのある表現はあるかもしれないけど、日本人の奥ゆかしさという文化の中ではあまり意味を成さないかもしれません。

 

不管是男的还是女的,日本人都会觉得日语的“我爱你(=愛してる)”太肉麻了,有的日本人连“我喜欢你(=好きだよ)”也不敢说。其实我的男友就是个日本人中的日本人,我有一次跟中国朋友聊天说到我埋怨他最不太会说这种甜蜜词。我朋友说:“你是不是太爱看中国的电视剧了?你中毒太深了”。

 男女に関わらず、日本人は「愛している」という言葉はちょっと甘ったるすぎると思う人が多く、人によっては「好きだよ」さえも言わないことがあります。私の彼氏も日本人的日本人で、以前に中国人の友達に、私の彼氏は本当にこのような甘い言葉を言うことが得意じゃないんだ、と愚痴をこぼしたとき、彼女は「ちょっと中国のドラマの見すぎじゃない?影響されすぎだよ」と笑って私に言ったのを覚えています。

 

我听说中国很多男生不管女朋友还是妈妈,很喜欢送给女生玫瑰,如果在日本有送花的男人,我们肯定会觉得他是个很轻浮的人。其实我上次的生日有一个喜欢我的中国男生送给我玫瑰,多尴尬啊。

 中国の多くの男性が、女性―彼女であろうと母親であろうと―にバラを贈ることがよくある、という話を聞いたことがあります。しかし日本で花を贈る男性がいたとするならば、もしかしたら浮ついた人だと思われるかもしれません。実際、このあいだの誕生日にある男性からバラの花をいただいたのですが、ただただ恥ずかしかったことだけを覚えています。

 

以前在日本,我很爱参加各种各样的中日交流活动,所以刚到上海时也想继续参加。不过一个朋友的话让我意识到这种活动没有意义,她说:“你来的是国际大都市,没什么意义总喊着中日友好。在上海的中国人已经习惯了跟日本人交流,对日本人也几乎没有什么埋怨,是不是?”

 留学に来るまで私は様々な日中交流活動に興味があり参加していたので、上海に来たばかりのときも続けてこのような活動に参加したいと言う思いがありました。しかしある友人の意見によってこのような活動は意味がないのじゃないかという考えにいたりました。それは「あなたが来たのは国際大都市だし、日中友好なんて口に出す必要はないんじゃないの?上海にいる中国人は日本人と交流することに慣れているし、日本人に対してもそんなに偏見があるわけではないと思うんだけど」。

 

在家靠父母,出门靠朋友/家では親を、外では友を頼るべし

 

俗话说得好:在家靠父母,出门靠朋友。

学中文的三年半里,我结识了很多中国朋友,他们每次都跟我说:“你在中国有什么问题随时找我,我一定会帮助你的”。当我有了事,他们真的帮我,我跟他们说“谢谢”,他们也回答说:“我们都是朋友吧,你谢什么谢啊?”很多日本人对中国人存有误会,其实中国人看来很冷淡、别人做什么什么都不管,但是一旦建立了关系他们就真的会替朋友尽力。这就是很多日本人不知道的、而且在日本人身上缺少的、中国人的最好的优点。

 「家では親を、外では友を頼るべし」ということばがあります。

中国語を勉強してきた三年半の中で多くの中国人の友達が出来ましたが、彼らは毎回私に「中国で困ったことがあったらすぐに言うんだよ、絶対に助けてあげるから」と言ってくれます。実際に何か問題が起こると彼らは本当に手伝って解決してくれ、さらには「ありがとう」と彼らに言っても「友達でしょ、当たり前のことをしたまでだよ」と言われることが多いです。

たくさんの日本人が中国人に対して少し誤解があるのかもと思います。中国人はただ見た目が少しだけ冷たく見えたり他人のことは気にしないようだけど、いったん仲良くなると本当に困っている友人を助けることに全力を尽くします。このことは多くの日本人が知らないし、日本人に少し欠けている、中国人の優れたところではないのかなあと思います。

 

 

こんな感じです。

次の記事で、中国人のコメントについて書きたいと思います。

旅行:国慶節会いたい人に会う北方(大連、旅順、北京、豊寧満族自治県、天津)

国慶

 

0日目

10月3日14:19上海駅→10月4日15:14大連駅

 

このあいだの重慶旅行から帰って来る際に高鉄の二等席に12時間くらい乗ったのだが、旅先でイヤホンをなくしたりもともとあった通信容量を使い果たしてしまったりで暇つぶしの道具をほぼ持っておらず、地獄のような思いをした。

真昼間、ふつうの座席、子供連れが多く動物園状態、という苦痛の中で寝るにも寝れず、ひたすらぼーっとするかkindleに入っていた数少ない小説を繰り返し読むなどしていた。

 

このような前回の反省から、24時間硬卧チャレンジの今回は(暇つぶし対策に)準備に準備を重ねることになる。

优酷に映画を二本(《从你的全世界路过》と开心麻花の《夏诺特烦恼》)、kindleに小説を六本ほど(川上未映子乃南アサ村上龍)と大連情報のPDF…

もちろん食事対策も怠らない。カップめんにパンにオレオにポテトチップスに辛い味付けのピーナッツにおーいお茶のティーパック。

中国人は長時間移動において(むしろ日常生活でも)食を楽しみにしたり食べることをもって暇つぶしとする傾向があるので、本当は瓜子があるといいのだろうけど(いちいち剥かなきゃいけないので最高の時間つぶしになる)とにかく食べるのがめんどくさいし殻がちらばって床が汚くなるのが目に見えているので、今回はパス。

あと、これは留学生(海外長期滞在者)あるあるだと思うのだけど、日本のものーお茶であろうとインスタントスープであろうと味噌汁であろうとカップめんであろうとーを口に入れると本当に心が落ち着く。

おーいお茶のほうじ茶ティーパックは本当に無敵。

 

初めての硬卧は、以外となんとかなっている。

三段ベッドのいちばん下のチケットを買ったのだが、座ってご飯を食べたり本を読んだりすることも出来るし、寝るのも快適。

 

総括

10月10日

なぜ0日目からいきなり一週間もぶっ飛んでしかも上海でこれを書いているのかと言うと、いうまでもなくいろんなことがありすぎてパソコンを開く暇がなかったからである。アイヤー。

 

・大連、旅順

 

大連でホテルが取れなかったこと

初日、30分ほど遅れて16時ごろ大連についてホテルに行ったらなぜか予約が取れていない。これはbooking.comのせいでよくわからないけどそのユースホステルはそもそもbooking.comとは連携していないと言う。

あせってほかのホテルを探して、なんとか一晩45元で泊まれるところを見つけたけど、窓なしたばこくさいパスポートのコピーはとらない。

列車の中で服役が終わり出所したばかりの女の人を描く小説を読み終わったばかりとあって、本気で刑務所と錯覚した。

 

旅順

寝坊して10時くらいに着く。有名な山に登って景色を見て、タクシーの運ちゃんにお任せで海鮮の美味しいところに連れてってもらう。

タクシーの中で話していると外国人、しかもアジア人だということを見破られ「どこの国?」と聞かれて日本だと答える。とたんに顔が厳しくなって、「日本人は来るべきところじゃない」と言われる。

「中国の歴史の授業は日本と違って事実を隠さないから旅順の若者は今でも日本を憎んでいる」と言っていた。

誰かも言っていたけど南京大虐殺博物館とかああいうとこってやけに日本語の訳がうまいんだよなあ。

人数の水増しとか抗日ドラマとか過度に報道したがるとかあるけど、事実は事実なわけで、悪いことをしたことをどうとらえたらいいんだろうなぁと思う。

でもアメリカが日本に原爆を落としたことで今の日本人がアメリカ人をめっちゃ嫌ってるわけじゃないしなあ。とも思う。

 

 

今日は中国の人に日本語を教える日で、最後のほうに旅順の話とかしてた中で日中当代史の話をしてくれたけど、

安倍首相の話とか(建国記念式典参加したり日中友好めざしてるぽいけど、東南アジアの件←フィリピン、ベトナムとの国交?このへんはよくわからない と中国をどう思って行動しているのか図りかねる)を聞いてて、それぞれ考え方とか背景が違ういろんな国と仲良くすることってもしかしたらめっちゃ難しいんじゃないかなと思った。

誰にいい顔をするかっていうか。

中国(とくに東北と南京)の子どもたちは、ちっちゃいころ歴史を勉強する前に親や祖父母ののバイアスがかかったはなしを聞いて育ち歴史の授業を受けて、そのうえでああいう博物館を見たりするから日本に対して悪いイメージを抱くのだと言っていた。広島とか長崎のひとももしかしたら(アメリカに対して)同じような感じなのかも。

広島出身の同期は少なくとも北海道出身の私よりは原爆の日終戦記念日にたいして敏感。

 

 

・北京、予想のしていなかった河北(豊寧満族自治県

 

草原

なんかどこ行くかよくわからなかったけど、とりあえず草原連れてくわってなって渋滞の中数時間運転してくれていつのまにか北京すら脱出した。

羊を食べて馬に乗って草原散歩しておわた、たまには自然の中でのびのびするのは大事だと実感した。となりにいるひとがネックレスおじさんだったのが唯一の心残り。

場所自体は非常によい。あー羊おいしかったな。

 

メンツ重視大国、中国

北京ダック食べることになってネックレスおじさんが昔お世話になってた人たちといっしょにごはんにいった。まおたい酒はやっぱりおいしい。

500元とかするんちゃうかな。いい白酒は後味さわやかだしおいしい。まずい白酒は口に含んだ瞬間に吐き気がする。

なんか冗談で日本人の彼女とか言ってたんだけどあとのほうで収拾つかなくなって酔っ払った知り合いのおじさんにお前の嫁さんは~とはお前の彼女は~とか言われて勝手に嫁認定されて、ネックレスおじさんは「いやいまのとこ僕が追いかけてるだけだから、彼女にプレッシャーを与えないでくれ」みたいなん言っててその言い方もやめてくれと心から思った。北京ダックはおいしかった。

日本を持ち上げてなにかにつけて中国の悪口行ってて、なんかそのお世話になったひとと半分言い合いになってたけどそれも当たり前だ。

3年ばかし海外にいたばっかの奴に知ったような口で自国の悪口言われてたまるかっていう話だ、あげくの果てに帰化したいってずっと言ってるんだもん。人のふりみてわが振りなおそうと思った。本気で。

あとマッサージ行ったけどお店の子にこれは日本人の彼女で、、みたいなこと言ったり、彼女が中国語分からないときは僕が日本語言うし逆もまたしかりみたいなこと言ってたけどいやいやちょっと待て、お前の日本語レベルはまじでわたしの大学一年生のときの中国語レベルと同等だぞ。というかしゃべり方に癖がありすぎてもごもごしてて中国語自体ちょっと聞き取りにくい。笑

しかもとりあえず自分の話1.2倍程度に盛って話してる。しばらく来ないマッサージやだからって言ってそんな見ず知らずの人にまで自分のことよく見せようとする理由が分からん。隣に私がいるから?そんな逆に寒い。

なんかとりあえずネックレスおじさんに関しては非常にわたしにやさしくしてくれるしがちでわたしのこと好きなのかもしれないけど、両親も飲食経営で自分も筋金入りの飲食で、しかも三人兄弟の真ん中だし次男だし、88年生まれだし、離してて会話弾むタイプじゃないし、しかも北京生まれやと思ってたけど戸籍河北だったし、いや中国人と付き合うにせよもうちょい人選びます。車も家もないし。

はははいつからわたしこんな中国人の女の人みたいな感じで男の人のこと見るようになったんだ。

 

・天津

 

天津外大に通っている日本語学科の女の子に案内してもらった。

前に彼女が上海に来たときにはわたしが案内したんだけど、それよりはるかに上手なガイドとおもてなしをしてくれてやっぱりわたしは人に何かを与えることが苦手だと思った。

包子(肉まん)がすごく有名で天津と言えばそこ的な肉まんやさん(狗不理包子)に連れて行ってもらった。あと煎饼果子と耳朵眼炸糕も食べた。

夜景がすごくきれいなはずだったけど雨がやばすぎて風邪引きかけで正直天津はあんまり楽しめなかった。

 

天津での民宿サービスairbnbで一緒だった中国人カップルに調理していた天津蟹をわけてもらって、さらに食べ方(剥き方?)までレクチャーしてくれた(あれはレクチャーなしだとほぼ食べる場所が分からない。

ちゃんと知っている人について食べれば無駄なくきれいに食べれる。スノーボードみたいなものだと思った)。

二時間かけて蝶理(足とかをひもでぐるぐるまかなきゃいけない)して二時間かけて食べてる(ちっちゃいけれどむくのに非常に時間がかかる)、もうつかれたよハハハと言っていた。いつも思うけどひまわりの種とか蟹とかザリガニとか、めんどくさいものでも平気で食べる中国人の食に対する執念は本当にすごい。

食事の時間もめっちゃ長いと思う。日本みたいにお店の滞在時間も厳しくないから、二次会とかって言う概念もないしね。

 

キャッシュレス保険

旅行最終日、風邪がしんどすぎて病院にいかざるを得なくなった。エポスカードの付帯保険は非常に有能。連休明け一発目の朝と言うこともあって、8時に電話して10時15分には診察が終わっていた。

水飲む量が少ない、免疫力低下、扁桃腺はれてるとのこと。大量の漢方を処方してもらった。フライトまでの間、スタバでお湯とラテを飲みながら薬を飲んだのがいい思い出。(?)

 

おわり。

今回のたびけったいなことが多すぎて疲れた。

いろいろ思うことはあったけど、以上が主に起こったことです。

原点に返れたかはわからないけど、すくなくとも上海に留学した選択はかなり正しかったんじゃないかと思う。日本に対する感情、もちろん発展していること、空気。書くと陳腐だなぁ。

でも上海はほんとに別格だと思う。上海が中国の全てだと思ったらほかのとこ行った時に絶望しか感じない。後輩にはやっぱり北京に最初に行くことをお勧めしたい。

中国語:一个人的中文水平如何迅速从中级水平提升到高级水平?

国慶節です。

 

5月くらいからあまりにも書くことを放棄し続けているのですが、最近またいろんなひととの出会いがあって、わたしにできる数少ない社会貢献の一つは発信することなんじゃないことなんじゃないかなあ、と思ってまた書くことにします。

 

今日は、中国語を専攻している(留学前~)学生が基礎をある一定まで伸ばし終わって、さてここからどうやってのばしていこうかなというときにおすすめの学習法について記したいと思います。

 

中国では主にwechatを連絡手段としていることは皆さんご存知だと思うのですが、そのなかの公众号(公式アカウント)が非常に便利であることはご存知ですか。

 
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各会社の商品紹介から、イベント案内、ブログやエッセイを投稿する場、大学の学部紹介、部活紹介、ひいてはyoutuberのような人が個人ページを解説し、60秒程度のボイスメッセージを送るだけのもの、などなどあるのですが、その中で中国語学習者にお勧めなのが、

 

名文紹介のアカウント。

 

これのなにがすごいのかというと、ほとんどが音声付で、シャドウイングの練習に最適なのです。内容としては、だいたい10~20分程度で、ほとんどが人生や恋愛に対する考え方や、作家が書いた小説やハウツー本の一節などなど。

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『10点读书』『365读书』がおすすめです。

 


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これが文章の内容。毎日送られてきます。

 

 「彼があなたを愛しているか愛していないかはこれを見れば一発」

「習慣があなたの一生を決める」

「一緒にいて心地よい人と一緒にいましょう」など…


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 こんな感じで音声ボタンを押すと音声が再生され、文章を見ながら音声に合わせて読むことができます。

 

母語で見てみるとちょっとうさんくさいけれど、中国語だとなぜかかっこよくすてきに見えてしまうから不思議です。

もともとわたしはこの手の中国語の抽象的な物事や人生論などを語っている文章を読むことが結構好きなのですが、人生について熟考しながら中国語を伸ばすことができるこの方法はまさに一石二鳥ではないかと思います。

 

うちの大学の語学文学コースに、 新闻联播を音だけで聞いてから文章を読んで、さらに先生(外大OBで外務省にいるO田先生)の解説を聞くというものすごい授業があるのですが、その授業でも先生が 新闻联播のシャドウイングをおすすめしていました。

その先生は、今でも通勤時間に毎日新闻联播を聞いているそうです。

中国のニュースを勉強したい人にはこちらもいいかもしれません。

 

中国語は数多くの外国語の中でもとにかく音からはいるべき言語だと思うので、初心者でも中級者でも高級者でも、シャドウイングをするのが一番効果的なのではないかと思います。

 

わたしも一年生のときはリカワンの音声をききながらぶつぶつつぶやきながら通学したり、二年生のときは中国人や先輩に録音してもらった音声をききながら語劇の長台詞をひたすらぶつぶつつぶやきながら通学したりお風呂でもつぶやいたり、とにかく怪しい人でした…。

それにしても語劇では足を引っ張りまくって、せりふ覚えも悪いし演技もへたくそで、泣きながら練習してたなあ(老害

中国留学:上海ラーメン競技館に行ってきました

一か月半に渡る一時帰国を終え、上海に戻ってきました。

11日から秋学期が始まります。

はやくも残り半年になってしまいましたが、後期も引き続き上海での生活を楽しみつつ中国語を伸ばしたいと思います。

 

今日はラーメン好きには見逃せない上海にあるラーメン共和国(道民にしか伝わらない・・・)について書きたいと思います。

 

上海地下鉄 八号線 曲阜路直結の大悦城というデパートの中に拉面竞技馆というラーメンストリートがあります。
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博多のお店や兵庫のお店など現在七店舗が入っているのですがその中に北海道富良野発のお店があります。
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その名も、(有)とみ川
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六月末に始めて参加した上海どさんこ会という集いで店長こと富川さんに初めてお目にかかりました。昨日私がうかがった際もいらっしゃって、いろいろお話を聞かせてくださいました。

 

実はこのとみ川は2012年と2017年のミシュランガイドに連続して掲載されていて、二回連続掲載は日本で4つの飲食店しかないそうです。

また、お話の中でたくさんのこだわりとたくさんの“いちばん”が垣間見えました。

 

①ラーメン競技館七店舗の中でいちばんスタッフが少ない(仕込からごみ捨てまで、全てのスタッフが率先してさまざまな仕事をできるように教育)

ミシュランガイドに乗った中で唯一、オーナーがその店舗にいない(現在富川さんは主に上海にいる)

③上海で唯一の日本ミシュラン獲得飲食店

④ラーメン競技館総合受付の阿姨「とみ川の接客がいちばん丁寧だし、ラーメンもいちばんおいしい」

 

富川さんはこのようにおっしゃっていました。

「正直ここで売れようとするんなら、味よりも呼び込みが大事。だからスタッフには日本式の接客をいちから叩き込んだ。大きな声でいらっしゃいませありがとうございました、ラーメンが出来たときにはキッチンがホールにお願いします!と声掛けをし、お客様が座るときには椅子を引いて座りやすくする。日本の当たり前を、日本の文化をここでは味わってもらいたい」。

小さなお子様連れのお客様が来た際、赤ちゃん用の小さな椅子を貸し出ししていたのも印象的でした。日本では当たり前なサービスも、上海で、それもラーメン屋で提供していることに驚きました。

 

肝心のラーメンはこんな感じです。
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中国人はあっさりしたラーメンが比較的好きみたいで、まさにとみ川のいちばん人気のラーメンは中国人に受ける味だと思いました。

 

九月下旬には古北のほうにも新しいお店がオープンするそうです。

「オープニングから日本人スタッフは俺しかいない」と語る富川さんに理由を問うと、「日本人がいたらそりゃ簡単に伝わるし通訳だってしてもらえるけど、俺だっていつもいるわけじゃないし、これから中国人だけでやっていかなきゃいけないのに、それじゃ意味ないじゃない」とおぅしゃっていました。

 

今まで中国語を使って何かをしたい、専攻の中国語をいかしたいという思いが強かったのですが、富川さんのお話を聞いていて好きなものを極めるためや好きなものをもっと多くの人に味わってもらうために中国語が存在するという考え方もあるということを再認識しました。

 

上海とみ川さんの情報は店铺详情から見ることができます。

上海にいる方はぜひぜひ行ってみてください。

中国留学:宋芳茶馆に行ってきました

日本ではプレミアムフライデーですが、中国では端午節のため振替出勤を控えた前日ということで決して華金ではない本日。

(中国では日本のハッピーマンデーとは違い、祝日が月曜日ではなかった場合三連休を日月火として土曜日を振替出勤とする場合が多い)

参考までに、中国の祝日と休日のカレンダー 2017年 | 祝祭日と国旗、国歌、時差を調べる

 

そんなことはさておき、今日はゼミの先生にぜひ行ってレポートしてほしい、との任務を(?)受けたお茶屋さんに行ってきました。その名も、宋芳茶馆です。

サイトはこちらから:Songfang Shanghai

 

▼日本語説明も選択できます

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▼店舗は地铁10号线陕西南路の近くと、外滩の近くにありますが、中にお茶を飲めるカフェがあるのは陕西南路の近くの永嘉店だけだと思います。

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▼外見はこんな感じです。コンビニとか果物やさんが並んでいる通りに突如現れる三階建ての建物がまるまるお茶屋さんになっています。隣は集合住宅

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以下、サイトから引用した説明文です。

上海の旧フランス租界に位置する「宋芳茶館」は、1930年代に建てられた集合住宅の一画にある魅力的なティーハウスです。

この小さな3階建ての建物は“里弄(リーロン)”または“シャンハイ・レーン”と呼ばれる古くからの住宅スタイル。

近所では遊びに夢中な子どもたちの傍らで主婦たちがエンドウ豆のさやをむいたり、老人たちが世間話に花を咲かせている—そんな、都市化が急速に進む上海では次第に姿を消しつつある昔ながらの生活風景が、今でも生き生きと広がっています。(公式サイトより)

 

 

わたしが行ったのは平日の夕方ということもあり人は少なかったです。

▼知識人っぽいおじさまたちが五人くらいで大学のあり方や孔子について議論を交わしていたのと(余談ですが、男たちで酒を飲むでもなく昼間からわいわい話している光景を見るたびに中国らしさを感じる)、
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▼欧米系の観光と思しき老夫婦がお茶を片手に地図を広げていたのと、
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▼仲の良さそうなカップルだけでした。(余談ですが、中国のカップルはなぜか横並びで座りがちです…今日は余談が多いな)
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▼一階が茶器と茶葉を売っているエリア、

(写真NGだったので外から撮ってますが、たくさんかわいい茶器がありました)
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▼二階と三階がカフェスペースになっています。
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カフェスペースは二階しか行ってないのですがテーブルが15ほどあり、ソファーが広くふわふわだったのでかなりゆっくりできると思います。
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▼メニュー一覧です。私は中国紅茶の一番上に書いてあるものを頼んだのですが、今飲んでいるマレーシア紅茶よりも味に少しくせがあって美味しかったです。

中国のカフェのいいところは温かい紅茶を頼むとお湯をたくさんたくさんいれてくれるところ…しかも何時間いても嫌な顔されないし、日本って結構融通効かないしケチだなあって思います。

あと、ケーキもありますが貧乏学生には手が届きませんでした。いつかお金持ちになってケーキを食べ尽くしたいです。
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(ここで再び余談ですが、陕西南路からお店まで10分ほど歩いている途中にお腹が痛くなり、お店に入った瞬間にトイレはどこですかと聞いて、二階にあるトイレに駆け込みました。トイレはオレンジのものすごくいいにおいがしました。ぜひトイレもチェックしてみてください)

 

最後になりますが、留学中の方でもし行く方がおられましたら注意事項があります。

現金、銀行カードでのみの支払いとなります。

支付宝も微信支付も不可以です。(2017年5月26日現在)

お会計の際に財布に20元しか入ってなくて、めちゃ焦って、初めて銀行カードで直接支払いしました。びっくりしました。

観光でしたら問題はないと思われます。携帯支払いが浸透した中国では、もはや留学生は現金を持たないことが多いので…。朝ごはんの2元の肉まんも、自転車ルール違反の罰金も、コンビニも、携帯のアプリに紐づけた口座から払います。

 

支払いの際にお店の人に「日本人か」と聞かれてそうだと答えたら、

「ガイドブックにもよく載っているし、テレビでも紹介してもらったことあるから日本人はよく来る。それにしても日本人はどうしてあんなにも本に載っているところに行きたがるんだ?」と言われて

「自分であたりのお店を見つける能力が低いのかも」って適当に答えちゃいました。すいません。

 

上海のおすすめのお店はアイツに聞いたら間違いないんだぞレベルになるべく精進いたします。

あ、でも上海に留学してもお金がないとあんまり楽しくない節があるので、留学する方はお金ためてきてください…

 

以上!明日授業受けたら三連休だ…