散文と中文

神戸市外大中国学科卒業。復旦大学国際交流学院留学。中国語と中国と共に生きる自称エッセイスト。

中国:朱自清《匆匆》

毎週土曜日は立命館孔子学院梅田キャンパスの中国語サロンの日。

www.ritsumei.ac.jp

 

 

北京大の先生一人と、日本人参加者八人くらいでざっくばらんにお話をする会。
中国語を勉強している背景も年齢も仕事も参加者によってみんなばらばらなので、
休みの日にまで中国語を勉強するほど中国語が大好きな方と交流することで、
私ももっと頑張らねばという気持ちになる。

昨日は民国の頃の朱自清という学者(随筆家)の随筆が題材だった。
「流れ行く時間について皆さんはどう思いますか?」という質問から、
それぞれ自分の人生における過去と現在について話し、《匆匆》という随筆を読んだ。
時間という概念を擬人化したり、
タイトルの通り時間が過ぎ去るその慌ただしさやせわしさについて細かく描写されており
作者が五四運動の衰退期に現実を突きつけられた苦しみが書かれている。

ちなみに中国人はこれを中学校で勉強するらしい。
それを聞き今の自分の中国語レベルはネイティブの中学生くらいなんだと思った。
むずかしすぎる。

让过去过去吧という言い方がある一方、

過去のきれいな思い出や美しい日々を思い出すことで、今を生きる原動力につながることもある。
この文章を読んで、大学生活、特に1年弱の上海での生活が思い出されて、泣きそうになった。


以下、朱自清《匆匆》全文。
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燕子去了,有再来的时候;杨柳枯了,有再青的时候;桃花谢了,有再开的时候。
但是,聪明的,你告诉我,我们的日子为什么一去不复返呢?
——是有人偷了他们罢:那是谁?又藏在何处呢?
是他们自己逃走了罢——如今又到了哪里呢?
我不知道他们给了我多少日子,但我的手确乎是渐渐空虚了。
在默默里算着,八千多日子已经从我手中溜去,
像针尖上一滴水滴在大海里,我的日子滴在时间的流里,没有声音,也没有影子。
我不禁头涔涔而泪潸潸了。
去的尽管去了,来的尽管来着;去来的中间,又怎样地匆匆呢?
早上我起来的时候,小屋里射进两三方斜斜的太阳。
太阳他有脚啊,轻轻悄悄地挪移了;我也茫茫然跟着旋转。
于是——洗手的时候,日子从水盆里过去;
吃饭的时候,日子从饭碗里过去;默默时,便从凝然的双眼前过去。
我觉察他去的匆匆了,伸出手遮挽时,他又从遮挽着的手边过去,
天黑时,我躺在床上,他便伶伶俐俐地从我身上跨过,从我脚边飞去了。
等我睁开眼和太阳再见,这算又溜走了一日。
我掩着面叹息。
但是新来的日子的影儿又开始在叹息里闪过了。
在逃去如飞的日子里,在千门万户的世界里的我能做些什么呢?
只有徘徊罢了,只有匆匆罢了;在八千多日的匆匆里,除徘徊外,又剩些什么呢?
过去的日子如轻烟,被微风吹散了,如薄雾,被初阳蒸融了;我留着些什么痕迹呢?
我何曾留着像游丝样的痕迹呢?
我赤裸裸来到这世界,转眼间也将赤裸裸的回去罢?
不能平的,为什么偏要白白走这一遭啊?
你聪明的,告诉我,我们的日子为什么一去不复返呢?
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旅行:航空券を買うところからが卒業旅行です

先週末、卒業旅行のためのフライトのチケットを買った。

KIX-DLC-CKG(南方航空)

SVO-PVG(アエロフロート航空

PVG-KIX(南方航空)

 

なぜこんなに訳のわからない買い方をしたかというと、今回のたびの最大の目的はシベリア鉄道に乗ることだからである。そして、例によって今回もハッシュタグを作るために名前をつけた。#大学生活の総集もといアグレッシブ乗り鉄になる旅2019

思い起こせば今まで、

2015年2月 四泊五日北京(#はじめての中国大陸2015春)

2016年2月 二週間中国大陸沿海部縦断

2017年4月 一週間マレーシア・タイ(#会いたいひとに会う東南アジア2017春)

2017年8月 一週間成都重慶(#はじめての大陸内陸2017夏)

2017年10月 国慶節中国東北地方(大連・北京・承徳県・天津)

2018年8月 五泊六日香港乗換えの上海(#心のふるさと上海帰省2018夏)

2018年9月 一週間台湾一周旅行

と、時間とお金さえあれば、お気に入りのバックパックを背負って、ごそっと一週間とか平気でどこかに行ってしまいがちな大学生活を送っていた。

 

あげくのはてに小中学校のときの同級生からは「お前中華圏ばっか行きすぎじゃね(もっと他に行くとこあるんじゃね)」とあきれられる始末。

 

しかし、やはり中国語専攻たるもの中国全省制覇…とまでは行かなくとも、少しでもたくさんのところに行っておきたいというのは事実。そして、なるべくたくさんの視点から中国という大きい国を知りたいというのも事実。

そこで、五年間の大学生活の総集編ということで、詰めに詰めこむことにした。

 

まずは、「もう一度留学するなら絶対ここがいい」と思うくらいどはまりした重慶

そこから、更に興味のあった貴州のほうにも足を伸ばしたい。

 貴州からは、中国語を勉強して一年間で初めて行った北京に移動し、

そこからいよいよ今回の旅の目的であるシベリア鉄道K3にのり、まずはイルクーツクを目指す。

そこでバイカル湖などを見たのち、再びシベリア鉄道モスクワへ。

その後はアエロフロート航空で、一年間留学した上海に戻り、帰国。

 

というわけで、旅行の第一段階である航空券の確保は終了。今までで最長の移動距離になるであろう卒業旅行、次はシベリア鉄道チケット確保、ロシアバウチャー取得、ロシアビザ取得、ホテル予約、など少しずつ進めていこうと思う。

 

中国:沈腾とムロツヨシ

が激似だという話。

 

沈腾

沈腾,1979年10月23日出生于黑龙江省齐齐哈尔市,中国内地影视导演、演员,开心麻花舞台剧签约艺人。毕业于解放军艺术学院戏剧表演系。
2003年,沈腾出演开心麻花第一部舞台剧《想吃麻花现给你拧》 [1] 。2006年,沈腾出演话剧《我在天堂等你》。2012年1月22日,沈腾首次登上央视春晚并在春晚上表演小品《今天的幸福》,在小品中饰演贱贱的还有点二的“郝建” [2] 。2013年2月9日,沈腾再次登上央视春晚并表演小品《今天的幸福2》。2013年4月25日,沈腾获得第四届现代戏剧谷2013壹戏剧大赏“年度新锐男演员”奖 [3-4] ;2014年1月30日,沈腾第三次登上央视春晚,表演小品《扶不扶》 [5] 。同年4月,沈腾参与电视剧《你是我的眼》的拍摄,在剧中饰演男主角张三斤 [6] 。2015年1月25日,沈腾加盟2015年央视羊年春晚,与马丽,杜晓宇表演小品《投其所好》。2015年7月,沈腾获得《欢乐喜剧人》第一季冠军称号 [7] 。2015年9月30日,沈腾与马丽领衔主演的喜剧电影《夏洛特烦恼》上映。2016年,沈腾特别出演电影《王牌逗王牌》 [8] 。2017年,沈腾在央视春晚上表演小品《一个女婿半个儿》。 [9] 2017年,沈腾参演开心麻花第三部电影《羞羞的铁拳》。 [10]
2018年7月27日,沈腾主演电影《西虹市首富》全国公映 [11] 。由沈腾主演的电影《飞驰人生》 [12] ,以及与黄渤主演的电影《疯狂的外星人》已定档2019年大年初一 [13] 。2018年9月30日,沈腾客串开心麻花第四部电影《李茶的姑妈》即将上映 [14] 。
2018年8月22日,沈腾儿子出生。

出典:沈腾_百度百科

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ムロツヨシ

ムロツヨシ(本名非公開、1976年1月23日 - )は、日本の俳優、コメディアン(喜劇役者)。神奈川県出身。東京理科大学理学部数学科中退。ASH&Dコーポレーション所属。

出典:ムロツヨシ - Wikipedia

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びっくりしたのは沈腾の身長が180cmもあって逆にムロツヨシが168cmしかないこと。さすが黒竜江省生まれの生粋の北方人(?)はやはりガタイがいいのか…?あのやさしめボイスでもにょもにょした感じの話し方と、まるんまるんのキラキラした目からはそんな大柄だったとはあまり想像ができない。

 

开心麻花独特の、あのスケールの大きい笑いが大好きで《夏洛特烦恼 (豆瓣)》《羞羞的铁拳 (豆瓣)》を見てからも新作を心待ちにしていて、夏休みに上海に行ったときには《西虹市首富》を見て文字通りお腹を抱えて笑った。中国映画のコメディはスピード感があって好き。

旅行:高雄での出会い

2018/9/4-13
今回の旅(台湾一周旅行)の思い出を今から記します。
しょうほうさんとていせいさん、またの名を錫口人、との出会い。

以下はさきほどのメッセンジャーでのやりとりの一部分です。

锡口人「我們三個是最後離開這間民宿的背包客」
我「希望你们能享受在停驳过的最后一个晚上」
锡口人「恩恩 我們等等喝完酒要去做個舒服的愛」
要去做个舒服的爱ってなんだこの素晴らしい中国語!我も做个舒服的爱したい(やかましい)

そしてちょっとビデオ通話しようと言ってくれて二人の顔を見てまた泣く。

①彼らの話。

彼らは高雄のホステルのやとわれオーナーで、台北松山区から来ている。 
最後の最後に「想听我们的故事吗?」と聞かれ、#錫口人 という名前でさすらいのフィルムカメラマンとして活動しているカップルであることを知る。
「讲故事」という表現は日本語で「お話をする」ということになるけれど、日本語にはなかなか「私達の話を聞きたい?」という表現はなく、故事を讲しがちな中華圏の人たちが本当に好き。
私も比較的故事を讲しがちなタイプだけど、よく「また語りだした〜」と言われるので、中華圏を好きな理由は故事を讲することに寛容であるのが理由の一つだと思いました。

②錫口人 という名前の由来。

昔松山区は錫口と呼ばれていたけど、日本政府が地方改正したときに偉い人がこの地域を見て「松山に似てる!」と言って、松山区という名前になったらしい。
二人が二年前くらいに出会って、仕事しんどいなあ、やめたいなあ、新しいことしたいなあ、一緒に旅をしよう!となったとき、
自分たちの出発点を大事にしようということから、昔の名前をとってそのような名前をつけたらしい。

③彼らと過ごした三泊

本当は二泊の予定だったけど、まさかの花蓮までの切符がうまく買えなかったこと、彼らといるのがあまりにも居心地がよすぎたので、延泊することに。
この時点で台湾東部を1日で駆け抜けることが決定し、以环岛为目的の行程になる。
彼氏に言わせれば「花蓮経由で台北に行くようなものだよね」。

【映画】
日本の印象を教えてくれた中で印象的だったのは「もちろん礼儀正しいとか、清潔とかそういうのはあるけど、プレッシャーの中でたたかう中で産み出された芸術作品がすごいと思う」とようなことを言っており、
僕はこういう映画が好きと言って『100円の恋』『悪女花魁』『告白』『冷たい熱帯魚』『嫌われ松子の一生』を挙げており、
中国語で言うところの“极致”だと思う、と言っていた。

日本に行ったことがないのに、ないからこそ、こういう映画を好きだと言う人は珍しくてこういう着眼点もあるのかと思った。
私も开心麻花ばかり見てゲラゲラ笑ってないで日本独特の暗い感じの映画をもうちょっと見ようかなぁと思いました😂
セデック・バレ』『霸王别姬』の話もちょっとして、有名どころなので見てて当たり前かもだけど、苦しみながらゼミを受けたりしてよかったなぁ、と思ったりもした。

【音楽】
ブルートゥーススピーカーでかけていた音楽が毎曲心地よかった。
山下達郎マック・ミラーとブラー。絶対Suchmos好きだろうなぁと思ってかけたらめっちゃ好きだと言ってくれたので、
Suchmosを聴き、ウォッカ=雪碧を飲みながら(中国っぽい)へんてこ踊りゲーム(他の人がビートに合わせて踊りだしたら次の人は前の人の動作に足して動作をするのを繰り替えす)をした。

あとは変な日本語を教えるという外国人との交流あるあるの中で、
彼らが唐突に「ワタシの 性器ハ 大きい デス」と言い出したので「ワタシの おちんちんハ 大きい デス比较好」と言っておいた。
台湾人がよく使う幹!も教えてもらった。

旅行好きな彼氏は言いました「まちをすきになるってむずかしいけどいいことだよね いいひとに出会えるとぐんとすきになる気がする」。
久しぶりにこんなに居心地がよい人・場所に出会って本当に本当に嬉しい。私の今回の旅はこの人たちと出会うためだったのじゃないかとさえ思う。

ので、今、最高に高雄ロスです。

花蓮にて。

中国留学:もし中国学科の後輩に留学をすすめるとしたら

「本帰国」という長い人生の夏休みの終わりまで残り二か月を切ってしまいました。

振り返りたいこと、記しておきたいことはたくさんあるのですが、

今日は「もし中国学科の後輩に留学をすすめるとしたら」という観点で、

私の中国・上海・復旦大学での休学自費語学留学についての振り返りを書きたいと思います。

 

多くの中国学科の学生が

「留学に行きたい…けど、どこに行ったらいいんだろう」と

悩むことが多いと思うので、個人的な意見を記していきます。

(台湾の知識はあまりないので大陸に絞ります)

 

  • 学習年数で考えてみる

①2年後期、3年前期、3年後期で留学に行く場合

 日本人が少ないところ、という観点で選ぶのもあり、

より中国っぽい中国を感じることが出来る北京や東北を選ぶのもあり、

その他、成都重慶・アモイ・武漢西安などもたまに外大生で行く人いますよね。

でも学年が低い子達ってやっぱり旅行経験も少ないし、

ネットだけだとわからないこともたくさんあるから、

気になる地域に留学していた先輩・先生に話を聞きまくるのがいいと思います。

あと、もし私がもうちょっと若いときに留学しているんだったら、

たぶん東北を選んでいたと思います。

やっぱり上海は都会過ぎるから、

もし就活のことなどまだ考えなくていい2年、3年のときだったら、

もっと中国にどっぷり浸かれる北方に行っていたかもしれないです。

あとは中国政府の奨学金も第一志望が通ることもあればそうでないこともあるので、

もし奨学金で行く人がいるのなら運にもよるのかもしれません。

 

②3年と4年の間で休学して留学に行く場合

 やっぱり上海とか広州とかかなあ。

もし将来中国と関わって働きたいと思うのであれば、

日本人の駐在の人に話を聞いたり、

上海では毎年10月にキャリアフォーラム | CFN(CareerForum.Net)という内定直結型の合同説明会があるので

そういうのに参加できることも大都市の魅力だと思います。

あと大学によってはOB会の上海支部などもあり、

半年に一度ほどOBOGさんと留学生の交流会を開いてくださります。

国学科出身で大学のときから中国に親しみ、

今でも専攻を生かして働いていらっしゃる先輩とお話しするのは本当に刺激になり、

ありがたい機会でもあります。

確かに復旦大学には日本人留学生が多いけど

(語学生・本科生・研究生すべて含めてwechatのグループチャットには200人弱の日本人が加入しています)、

優秀な人も多いし、また企業から派遣されて語学を勉強している社会人もいるので、

人との出会いには非常に恵まれているのではないかなと思います。

日本人が多い、少ないということに関して、

自分が求める環境は自分しだいでいくらでも作り出せると思うので、

私はあまり気にする必要はないのではないかな、と考えています。

 

  • 発音で選びがちだけど、本当にそれで決めていいの?

あと声を大にして言いたいのが、

発音がきれいだからという理由で北方を選ぶのだけはやめたほうがいい、

ということ。

(交換の枠しかり、うちの大学の北方びいきはちょっとどうかなと思う部分もある…。)

南方も確かに方言で話してたりするけど、

標準語はほぼ100パーの人が話せるわけで、

そり舌がちょっとないくらいなんてすぐ慣れるし、

あと自分も影響されてそり舌なくなるという事態には

(そういう発音を目指さない限り)

おそらくならないので安心してそこは考慮に入れなくていいと思います。

 

そんな感じで最後に復旦の紹介をしたいと思います。

 

復旦大学の私たちが勉強するキャンパスは

上海のちょっと北のほうにある杨浦区という区の中にあります

。上海っぽいキラキラしたエリアからはちょっと遠い(10kmくらい)けれど、

大学のすぐ近くの駅でもある五角场という場所は

杨浦区の中ではいちばん栄えており、デパートも4つほどあります。

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復旦大学国際文化交流学院(留学生向けの学部)

复旦大学国际文化交流学院(ICES)是复旦大学对国际学生进行中国语言文化教学的专门机构,学院师资力量雄厚,是全国首批四个对外汉语基地之一。学院长期招收汉语长期进修生、短期进修生、普通进修生(中国文化与社会及中国经济与商务两个方向)、汉语言(对外)专业本科生,以及对外汉语教学方向的硕士研究生。

 

経済班というコース

为满足已经具备中级及以上汉语水平的留学生短期内迅速了解中国经济、商务文化环境的需求,国际文化交流学院专门为国际学生开设中国经济与商务进修专业方向。项目旨在通过商务汉语和经贸知识等课程,在短期内使留学生了解中国经济法规、政策和风俗习惯,适应中国市场环境,提高运用汉语进行经贸活动的实际能力。

 

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基本的に授業をしてくれるのは外国人に中国語を教える専門の先生たちなので、

口語と作文以外の授業は経済や貿易専門の先生を外から招いて授業をしています。

ある程度中国語の基礎があって、

商社とか物流を考えている子にはこのコースはすごいおすすめできます。

 

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中国語:上海纽约大学第二届“华夏杯”中文演讲比赛に参加して

なんやかんやで一か月くらい準備をしていたスピーチコンテストがやっと終わりました。

【重要提醒】第二届“华夏杯”中文演讲比赛报名截止日期: 10月20日

 

去年から始まったこの大会、去年のテーマは《传统与现代》で、今年のテーマは《冲突与理解》でした。テーマが大きいので、参加者のスピーチの内容も非常に豊富であり聞いていて非常に楽しかったです。わたしが参加した高級組も、人工知能の話から、母と息子の話、中国の南方北方の話などなど話題は多岐に渡りました。

 

国語学習年数で組を分けられた今回のコンテストは、最初の選考として、テーマ自由で5分以内の音源審査があります。それに通ると、次はスピーチ概要を送ります。四つの組合わせて全部で135人くらいの応募があったそうです。結果出場者は全部で40人弱。思ったよりも激戦だったんだなあという感じです。

 

浦東新区のほうにあるニューヨーク大学上海校、キャンパスは棟一つしかないとはいえ本当にきれいでした。開放的なラーニングコモンズに備え付けられてたの、Macのデスクトップだったし・・・

 

当日、わたしは原稿を持ってスピーチをしましたが、多くの参加者は原稿を持たずにすらすらとスピーチをしていました。あと質疑応答があるのですが、めっちゃいろいろ突っ込まれて答えるの大変だったけど楽しかったです。でも緊張しすぎて文法もなにも超はちゃめちゃで弾丸で話した。

 

結果はこんな感じです。

第二届上海纽约大学“华夏杯”中文演讲比赛圆满落幕

復旦からは7人参加して、それぞれ全員が入賞することができました。初級に参加したケニアの男の人は、なんと1位!わたしも2位をいただきました。

 

今回、本当にいろんな人に原稿を見てもらっていろんなアドバイスを受けました。日本にいたときは結構発音や話しかた重視でコンテストに望んでいたけど、なによりも中身が重要で、今回も論理性や具体例、観客を惹きつける力に欠けると言われて何回も直して、結局原稿が出来たのが本番2日前くらいで、なんなら本番当日にも言葉を付け足したりしていました。

でも日本のコンテストと違って融通が利くので(日本でのスピコンは早い段階で原稿提出しなきゃいけないことが多い。たぶん審査員と委員会が無能だから)、そのへんはすごく助かりました。

 

授業でもそうだし今回のスピコンを通しても痛感していることは、中国語を話せる優秀な外国人は本当にたくさんいるなあということ。

中国に来たばかりのときは、中国人と対等に話せるようになりたい!中国に染まりたい!とばかり息巻いていたけど、最近は他の国の人と中国語を使って、ぜんぜん知らなかった中国以外の国について話すのがすごい楽しいことに気付きました。

 

あとは華僑、華人、ハーフの人、こっちの大学の本科生のことをすごくうらやましいと思うこともまだまだ多いけど、そのひとたちにはそのひとたちなりの苦悩があることにも最近少しずつ気付き始めたりしている。

 

チャンスが多くて自分次第でどんなことにも挑戦できる上海に、そして留学生の活動を大学が全面的にバックアップしてくれる復旦に留学してよかったなあ、と思いました。来年も同じ時期にこのスピコンがあると思うので、来年以降上海に留学する人はぜひチェックしてみてください。

 

 

中国語:中国語で記事を書きました②

昨日のこの記事の続き。今日はコメントを訳したいと思います。

rishizi.hatenablog.com

 

いくつかコメントを書いてくれた中国人がいて、それを読んで当たり前のことだけど「物事の解釈は一つの側から見えるばかりじゃないんだ」って思ったり、わたしが触れていたやさしさは所詮わたしが外国人だからなのかなあって思ったりもした。

 

以下、コメントと訳。

 

・真的酒桌文化应该是“感情深一口闷,感情浅舔一舔”“我干了您随意”吧?日本人还是含蓄了。/本当の飲み会文化は「情が深けりゃ一気飲み、そうでなけりゃあちょっとだけ」「私は(あなたに敬意を表して)イッキしますがあなたはどうぞご無理をなさらず」じゃないの?日本人の表現はやっぱり婉曲的だよね。

・爱要大声喊出来/愛は大きな声で伝えなきゃ

 

・日本人还是过于美化中国人,日本人待的多数都是北京上海这种能代表中国面子的一线城市,而且在中国普遍都把外国人当贵宾宽待,外国人哪有不喜欢中国的道理?然而可惜外国人很难了解到,真实的中国其实是一种何等恶劣绝望的生存环境。/日本人はやっぱり中国人を美化しすぎなんちゃうか、日本人はほとんど北京とか上海みたいな中国の面子をかけた大都市に住んでいるし、中国人は外国人をVIPのごとく扱っているから外国人が中国を嫌いになるわけがないじゃない。残念だけど外国人が、中国人はどれだけ絶望的な生存環境の中で生きているかっていう真実を理解することは本当に難しいんじゃないかな。

・nonononono,工作态度上存在误导,在日本的中国人都知道,很多日本人工作表面忙忙碌碌,其实是在磨洋工,中国人一天可以干完的工作,日本人要用几天/それは違うね、日本人の仕事処理速度は遅い。表面上で忙しくしているだけ。

・哈哈哈可是日剧里的妹子都很爱大吼 大好き啊/笑、でも日本のドラマの女の子たちはみんなよく「大好き!」って叫んでるじゃない。

・感觉今日日本人更像清代中国人,即使晚明中国人也比较放得开吧。中国人敢于公开表达感情,也跟近代连续的革命有关。/今の日本人は清の時代の中国人に似ている、もしかしたら明代末期の中国人も解放的だったのかも。中国人がオープンなのは続いてきた革命とも関係が有るのかもしれない。

・本来以为是男孩子,没想到是女孩子,那就提醒一下,中国酒文化中女孩子如果是没有非要达成的目标的话是最好不要主动敬酒的。因为敬完一杯可能意味着你后头要喝上更多杯。男孩子嘛,喝就喝啦!/男の子だと思っていてまさか書いているのが女の子だとは思わなかった。言っておくと、中国の宴会文化の中では女の子はもしなんとしてでも達成したい目的がないんだったら自分から乾杯しないほうがいい。なぜかというとそうやって一杯を飲み終わると言うことはさらにそのあとでもっと飲まなければいけないから。男の子は勝手に飲めばいいけど。

・“不过我这不是想说中国人的工作态度很懒,而是他们真的很了解怎么才能有张有弛地工作。”不加班的公司,肯定是凤毛麟角!加班狗累死。/残業がない会社なんてレアすぎる・・・残業本当にしんどすぎ。

・大庭广众“秀恩爱”……这不是中国人的习惯。中华民族的优秀的传统文化是内敛的、含蓄的、矜持的。旁若无人的“亲密”是这些年西方思潮泛滥肆虐的缘故,这种习惯是肤浅的招摇的,何其垃圾乃尔,是那些盲目崇洋媚外之人的令人作呕的慕洋犬嘴脸,是应该唾弃的。/人前でのいちゃいちゃは中国人の習慣じゃないよ。中国のすばらしい伝統文化(のなかの女性像)はおしとやかだよ。・・・(以下、西洋思想に憧れ公共での過度な愛情表現をするようになった中国人の考え方をののしっている)

・一部分中國人喜歡日本氛圍,一部分日本人喜歡中國氛圍。這個和個人性格脾氣有關。/日本の雰囲気が好きな中国人と中国の雰囲気が好きな日本人、どっちもいるけど、個人の性格と関係があると思う。

・而且日本上初中就有屋顶告白,比中国人要open,这些视频在很多国内网站上都可以看到。/日本だったら中学生でも学校の屋上で告白したりするじゃない、中国のサイトでもよくこういうのを見たりするし、日本人のほうがオープンだと思う。

・其实在日本也有很多喜欢送药送温暖的人,只是你遇到怎样的人,还有你与人沟通时能否让人想自动帮你而已。日本人和中国人其实都不太善於表达感情。/日本にも薬を送ってくれるようなやさしい人はいるし、結局どんなひとに逢ったり人とコミュニケーションをとるときにあなたの振る舞いが相手にあなたを助けたいと思わせているかどうかっていうことじゃないかな。あと日本人も中国人も実はどっちも感情表現はそんなに得意ではないと思う。

・可是在我看到的日剧里面,日本人也给人很多不动声色的关怀啊,无论是已经建立关系的,或者只是一面之缘的陌生人,难道《深夜食堂》是骗人的吗?/でも日本のドラマの中ではよく他の人―仲がいい人にも、ぜんぜん知らない人にもーにそっとやさしさを差し出している様子が見られるよ。まさか『深夜食堂』は嘘だったの?

 

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こんな感じです。訳はてきとうなので大目に見てくださると嬉しいです。

最初にも書いたとおり、事実っていうのは見え方によっても違うし、今回いい機会をいただけて嬉しかったけど、ちょっと自分の中国での経験とか見方って本当に正しいのかなって思うこともたくさんありました。

片側だけじゃなくて両側でものを見ることが出来る人間になりたい。

 

おわり。