散文と中文

神戸市外大中国学科卒業。復旦大学国際交流学院留学。中国語と中国と共に生きる自称エッセイスト。

中国:日中交流活動に参加して〜中日友好是什么〜

一週間ほど、大阪発上海着の船に乗って中国へ行き、現地の学生と交流しようという日中友好活動に参加しています。その中で一つ気になったエピソードを書き留めておきたいと思います。

引率の中国人の教授がこういいました。

「中国国内で気をつけてほしいことがあります。日本はアジアで最初の先進国であり、「礼儀」国として世界の人々から愛され、尊敬されています。日本に行ったことのない中国人は皆さんを見て日本人はこうだと最初の印象を持ちます。ですので、礼儀正しく全ての方と接して頂きたいです。」

その先生は、奈良のとあるお寺での事前研修の際、お寺の一室で携帯の充電をしはじめました。世界遺産に登録されているお寺で、です。

またお寺の国宝の前を通った際、下にでかでかとNo pictureの文字が書かれているのにも関わらず、写真を撮りはじめる先生。

中国に旅行をするとよくああ〜中国だなぁ〜と思うような光景を目にすることがありますが、それは中国での当たり前であり、中国国内でしか通じない当たり前です。中国語を学んでいない日本人はよく「中国人はルールを守らないから嫌いだ」と言います。偏見のような一言ですがあながちまちがっていないのかもしれません。郷に入っては郷に従えと言う言葉もあります。先生のおっしゃった言葉、そっくりそのまま返したいなあと思った一件でした。

異なる国家間で異なるマナーやルールが存在するのは当然のことですが、日中友好を掲げる以上、お互いのルールを理解し尊重し、時には一歩譲ってその国のルールに従うことも必要だと思いました。日中友好の道のりは、正直言ってまだまだ遠いと思います。