散文と中文

神戸市外大中国学科卒業。復旦大学国際交流学院留学。中国語と中国と共に生きる自称エッセイスト。

恋愛:中国人に一粒ダイヤモンドネックレスを貰った話

 先日、大阪に住む中華料理店を経営している留学生の中国人男性と知り合いました。どうやら日本人女性が大好きらしく、初めて会った次の日にチャットした内容からやたらとぐいぐい来ます。

男性「昨天梦中和你见面了(昨日夢に君が出てきたよ)

私「我在你的梦里干啥呢?(私夢の中でいったい何してたんですか←苦肉の末こう返信)」

男性「牵手 一起散步 旅游 然后是你穿着婚沙在海边跑 我在后面追你(手をつないで一緒に散歩して旅行をしていた、そのあと海辺でウエディングドレスを着ている君を後ろから僕が追いかけているんだ)」

男性「还有现在满脑子都是你 说话的声音、你的笑声和内容 好久好久没有这种感觉了…(それとね、今僕の脳内は全部君でいっぱいなんだ、君の声や笑い声、こんな気持ちになるのはすっごく久しぶりだ…)」

私「…」

 また、その方がどうしても私に渡したいものがあるらしくいつ暇なのかとすごい勢いで聞いてくるので、ちょうど大阪で用事があったので昨日用事を済ませてから会うことに。スターバックスでコーヒーを飲みながら話していると「はいこれ」と言って渡してきたのが、なにやらネックレスでした。しかも、その保証書には“K18プチダイヤモンドネックレス”との文字が書いてあり…。

 驚いている私に「君と一緒にいれるってわかったから今日は仕事休んだよ」と追い討ちをかけてくる中国人。いっぽう私はバイトがあったのでそそくさと三宮に戻ってきました。三宮での電車で、おもむろにその値段を調べたら、ピンきりですが2~3万はするそうで。この話を何人かにしたら全員「売れよ」とのこと。ちなみに、結局買取屋に持って行ったら2000円行かなかったので今は家のどこかに眠っています。

 

 と、しょうもない話は置いといて、その方との会話の中でいくつか気になったことがあったので記しておきたいと思います。

 その方は今年で日本に来て三年目ほどで、なんで日本に来たのかと聞くと「中国が大嫌いだから」と答えました。日本と中国の違いについて話しているときもなにかにつけて「中国のこういうところが嫌い」と言います。そして挙句の果てには「将来は日本人と結婚したいし日本に帰化して日本人になりたい」…?愛国心もへったくれもありません。

 さらに、そのわりには日本語も大して上手いわけじゃないし、経営しているのも中華料理店で従業員もほぼ中国人、いったいなにをしに日本に来ているのだろうと思ってしまいます。

確かに私も日本より中国のほうがいいと思うところもあるけど(自分らしくのびのびと過ごせるところや公共交通機関が安く乗れるところ、身内を思いやる気持ち)日本人であることに誇りを持っているし、日本人でよかったと思います。

 また、その方曰く「中国のお金持ちや学歴がある人はどんどん国外に出ていく時代になった」。13億分の1の意見ではあるけれど、このように言う人がいるというのは事実。一年間の留学で、他の中国人が自国に対してどう思っているのか少しでも知ることが出来たらと考えています。