そういえば、去年の今頃は中国を縦断しおわったのを思い出しました。
黒竜江大学のお迎えを横目に見ながら(その日、その時間をめがけて飛行機のチケットを取ったのであのせまいハルビンの空港で目にしてしまったのは仕方がない)、市内までの高速バスの乗り場を捜したあの日から、
タクシーの運ちゃんにほっぺにキスされたり、
長春にいた同級生に会ったり、
沈先生に食堂のご飯をご馳走してもらったり、
夜行列車に乗って行ったチンタオでビール博物館に行き昼間からいい気分になったり、
上海で冬装備をそっとユースホステルに置き捨てたり、
K先生の授業でさんざんやることになった西湖を実際に見たり、
広州でお金持ちのおっちゃんの家に泊まったり、
海側だけだけどほんとに上から下までずーっと、いちおう一人で旅行したのは本当に楽しかったし、はじめて上海や復旦大学に足を踏み入れられて、いまの留学生活の土台になっていると感じます。
中国のいまを知る授業を受けたり、中国で働いている日本人の話を聞いていて、確実に言えるのは「中国はまだまだ伸びる」ということ。
マスコミでは中国はもうだめだとかGDPの伸び幅がたいしたことなくなってきたとかなんやかや言っているけど、中国にいると内陸をどんどん発展させていこうとがんばっている雰囲気をひしひしと感じます。
中国にはご存知のとおり55の少数民族があってけっこう内陸のほうに多く住んでいるんですけど、そもそもは彼らは書き言葉を持たないし、内陸のほうにあるから交通も不便だし山ばっかりだし、大学へもいくのも大変でした。だから政府が全部お金を出して、北京や上海に少数民族のための学校ができたり、大学試験の点数をかさまししたり(!)、文化を消滅させることを防ぐための取り組みがしっかりなされているように感じます。
人口規模が違うから動くお金の規模もぜんぜん違う。
中国は国としてもまだまだ発展すると思うし、日本の中国への投資とか貿易とかもまだまだいけると思う。日本はまだまだ中国のことを助けてあげる(えらそうな言い方だけど)ことができるし、ビジネスチャンスもたくさん転がっているように感じます。
世の中にはたくさんの言語を専門にする大学があるけど、中国語を専攻して本当によかったなあと思うのは距離が近いことです。
5年後、10年後、20年後の中国の発展の歩みをすぐそばで見ていけることがうれしい。隣国としてできることがまだまだたくさんあると思うのです。