散文と中文

神戸市外大中国学科卒業。復旦大学国際交流学院留学。中国語と中国と共に生きる自称エッセイスト。

中国ドラマ『故乡,别来无恙』を観ました

年の瀬に『故乡,别来无恙』を観終えた。めちゃくちゃよかった。

今年は張譯、張頌文が主演の『狂飙』がかなり人気だったけど、個人的には『故乡,别来无恙』は、『狂飙』の次に見応えがあったドラマ。『狂飙』のハラハラ感とは違う良さがあって、見ていて飽きないドラマだった。

『漫长的季节』はなぜかはまらなくて途中でやめちゃったので…。

今年はこれて中国ドラマ映めかな。『人世間』をまた観たくなりました。

 

  • あらすじ(ネタバレなし)

中国語でいわゆる「現代都市劇」。アラサー女主人公4人が、成都を舞台に、地元と都会、自立と親孝行、キャリアと恋愛のなかで揺れる話。現実的で丁寧な描写のなかで、人の温かさを感じる、笑い、泣き、じんわりキュンキュンな36集。

  • 舞台

主人公が成都にルーツのある役で、基本的には成都が舞台に物語が展開される。成都方言、火鍋、烤串、抄手…成都要素抜群で、観ると成都に行きたくなる。主人公4人は全員成都出身ではないけど方言の演技をしていて、上海人の友達に聞いたら、外の人からしたらあんまり分からないけど、成都の人からしたらちょっと違うんだよなーってなるとのこと。成都重慶の方言が個人的にはすごく好きで萌える。『风犬少年的天空』もすごく好きだった。

  • 役者

任素汐は実力派女優。『亲爱的小孩』で知ったけど、声がめっちゃ独特で好きだし演技がうますぎる。任素汐が個人的には安藤サクラ的な立ち位置だと思ってる。

今回はサバサバだけど仁義あふれるキャラがめっちゃよかった。保険代理店で働いていて、北京の本社にいてちょうど新しい家を買ったところだったけど上司から突然「成都に新しい支社できるんだけど、お前成都出身だよな?」みたいな圧力から成都に行くことになる。でも、リーダーとして、どんと構えているというか、最後は私がケツを拭くから安心して働け!みたいなチームをまとめる存在で、ああいうマネジメント、チームビルディングができる上司ってなかなかいないよなぁと思った。そして主題歌も任素汐が歌っている。歌声がすごくきれい。

齐噗は『人世間』の息子役だし、李木子は『前任3』の女主人公。知っている俳優さんが出るとめちゃめちゃテンション上がる。「あのドラマであの役だったのに…イメージ全然違う…」というのが好き。

  • セリフ集

-城市和人的关系,就像是嵌在壳里的肉,只不过肉能随时离开壳,随意飘散,而壳只能矗立在那里,承载着肉的记忆,直到肉消失。

 

来年もおもしろいドラマに出会えますように!