散文と中文

神戸市外大中国学科卒業。復旦大学国際交流学院留学。中国語と中国と共に生きる自称エッセイスト。

中国留学:今日の「中国らしさ」

今日もお願いいたします。

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f:id:rishizi:20170225001842j:plain これは中国のバス。前払いで、上海は一律二元。 f:id:rishizi:20170225001906j:plain 地下鉄の駅に行くのにバスに乗ってたら一区間乗り過ごして歩いて駅に向かう。

留学と旅行の違いはその過ごしている時間が日常か非日常かというところにあると思う。 まだ来て間もないけれど、わたしもだんだんとその日常のなかに溶け込もうとしていて、旅行中には感じることのできた新鮮な中国らしさも見過ごしてしまうことも多くなってきた。

しかし「ああ中国だなあ。好きだなあ。」と実感する出来事は思いがけない場所にこぼれ落ちているものである。

駐車させるために係のひとが車を誘導している横を通り過ぎようとしたときのこと。 「どう!どう!どう!どう!どう!どう!どう!」と言いながら誘導していて、それがあまりにも大きい声かつ早口だったもので、思わず笑って立ち止まってしまった。 窓を開けていた車の運転手と目が合うと、そのひとも笑っていた。 それほどすごい剣幕だった。 無事に駐車したあと、係のひとがこっちに来たのでなんて言ってたのって聞いてみたらどうやら到daoがなまって聞こえたみたい。 日本のガソリンスタンドなどでもオーライオーライって大きな声で言わなきゃいけないけど、中国語であることも相まってすごくおもしろおかしく聞こえて中国らしさを感じた。

f:id:rishizi:20170225001744j:plain その先の商店ではおばちゃんが外でご飯を作っている。 どう考えてもただの雑貨屋さんでごはん屋さんではなかったので 自分用ですか と聞いたら そうだよ〜 って。 勤務中に平気でご飯を作り出す中国人にすごく魅力を感じたりする。 隣の芝は青い。

f:id:rishizi:20170225002650j:plain f:id:rishizi:20170225002705j:plain これは今流行りのレンタル自転車。

f:id:rishizi:20170225002725j:plain これまたアプリを使います。 アプリを起動すると、GPSがついている自転車が画面に表示されて、その自転車のバーコードを読み込むとだいたい一時間1元ほどで乗ることができます。 ちなみにこの代金も携帯と紐付けされている銀行口座から引かれます。

f:id:rishizi:20170225002820j:plain だいたいオレンジのと黄色のと水色のを見るけど、いずれにせよすごい色づかい。

確かに下着やさんでも真っ赤なブラジャーをよく見かけます。自己顕示欲かなあ。

中国留学:アプリ大国、中国。

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中国の携帯とアプリ事情について。 わたしはアンドロイドを使っているが、中国に来てからアプリをダウンロードしようとするとGoogle Playが開けなかった。そう、かの有名なグレートファイアウォールである。 この壁によってLINEもFacebookTwitterInstagramも、使用を阻まれている。(乗り越えられないことはない壁ではあるけれど、建前として) なんと見事にGoogle Playの使用もNGということで…困った外卖のアプリ入れたいのに…と思って友人に聞いたところ、このようなものを紹介してくれた。 f:id:rishizi:20170223162034j:plain 中国専用の、アプリをダウンロードするアプリである。不思議。

携帯関連でもう一つ。中国の携帯電話番号は日本と桁数は同じ11桁だが、080や090で始まらないので、すごく無秩序に思えてなかなか覚えることができないし、すごく長く感じる。 気になったので百度してみた。 f:id:rishizi:20170223162801j:plain どうやら、最初三桁でどのネットワークを使っているかを表していて、例えば134〜139、158、159ではじまるものは中国移动で、130〜132、156は中国联通であるらしい。 中四桁では大まかな地域を表していて、 f:id:rishizi:20170223162817j:plain このようなアプリを使うと相手がどこにいるかだいたいわかるらしい。 最後の四桁は特に決まりはなく0000〜9999まで対応している。日本はある程度自由に選べるので、中国の番号制度はちょっと便利なのかもしれないなあと思った。

享受できない便利は即ち不便

午前中やっと学費の支払いを終える。上海に来て四日目、環境は着々と整えられていると感じる。午後はこっちに来て初めて日本人の知り合いの人に会って買い物を手伝ってもらったり道案内をしてもらった。
f:id:rishizi:20170222223012j:image これで洗濯ができる。ずっと天気が悪くベランダも汚いので、おそらく部屋干しになると思う。


f:id:rishizi:20170222222400j:image 夜は道路に面している大衆食堂でワンタンを食べる。10個14元。向かいに美味しさを分かち合えるひとがいる喜び。
f:id:rishizi:20170222222408j:image  お客さんの目の前で仕込みする光景は中国にありがち。
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今日いちばん嬉しかったのは、やっと微信支付と支付宝を中国の銀行の口座に紐付けできたこと。
f:id:rishizi:20170222224506j:image中国人の友達にもらった微信红包(ネット上でもらえるお年玉)が20元ほどあったので、さっそく食堂で使えるプリペイドカードにチャージ。

 

f:id:rishizi:20170222223224j:image  最近ローソンでアリペイ支払いというのができるようになったらしい。中国では自分の銀行口座と携帯のアプリを連携させて、会計時にアプリを起動して自分専用のQRコードを見せると口座から自動的にお金が引かれるというシステムが確立している。これは常に便利を追求し続ける中国らしいサービスだと思う。

ただ、それに置いていかれると便利はただの不便に成り果てる。今日会った日本人の知り合いの方は、アリペイ支払いのみで現金支払いを受け付けない飲食店でそのことに気付かなかった中国人を助けてアリペイ支払いをしてあげて、中国人からそのぶんの現金をもらったそうだ。

学費を払うときもVISAだと手数料がかなり取られるし…やはり留学する際は手続きの3〜4日前に来て、携帯SIMカードと銀行口座と支付宝を完璧にしてから留学手続きに望むことが良いのではないかと思う。(あくまで私費留学の場合。政府奨学金を使えるならそれがいちばんいいのだけど、外大の語劇やスピコンをする人はなかなかそうもいかないだろうから。)

 

 

中国留学:環境を整えることとの戦い二回戦

三日目 2017.2.21

#食堂飯

早起きして食堂に朝ご飯を食べに行くという初の試み。ちなみに朝6時半から開いています。
慣れていかなきゃいけないから積極的にいろいろやってみようと思っている。
中国では食堂でご飯を食べるためにみんなプリペイド式のカードを使います。
留学生はこのカードは明日から交付のようで、まだ持っていないわたしはたどたどしく现金可以吗といろんなひとに聞いて、5元で具無し水餃子にありつくことができました。初食堂飯、記念にパシャリ。無味。
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#お金のあれこれ〜学費の支払い

午前中に入学手続きをしに行ったのですが、使用限度額の関係でvisaカードでは支払いができず断念。現金で支払うこともできるけど、現金を入れている新生銀行も引き出しの限度額があるので、足りない分は今日と明日で引き出して明日またお金を払いに行きます。
ちなみに日本で作った銀聯カードも使えないと言われました。場所にもよるだろうけど。

 

#お金のあれこれ〜後輩たちへ

これから留学に行く後輩たちは、行く前にVISAカードの限度額を確認することと、着いたその日からコツコツ新生銀行で現金を引き出すことをおすすめします。
日本にいるときに使うお金を新生銀行にいれておいて、中国で引き出して、着いてから中国で口座を開設して、そこに一気に入れてしまうのがいちばんいいのかな?
みなさんどうしてるんでしょうか?

 

#お金のあれこれ〜口座開設

今日、中国工商银行で口座を作りました。これは中国の電話番号とパスポートがあればすぐできます。
復旦大学のいちばん近くにあるのは农业银行だけど、工商银行がいちばん大手だと思うので、わたしはそこで作りました。
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#髪を切る

中国の(ちょっとイケてる系の)若者はみな同じ髪型をしている。頭の下の方だけ剃り上げて?いるキノコヘアみたいな感じ。
デパートの中にわりといい値段でヘアスタイルを設計してくれるお店があったけど、
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ウォルマートの中の15元美容室での仕上がりはわたしの目にはなかなか悪くなく、地下鉄でよく見る流行りの髪型と差不多にうつった。
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#肉こそが正義
お昼にふらっと入ったごはん屋さんで食べたいものを取ってたら、55元も取られてびっくりした。つらい。ゼミの先生が"食堂のご飯の値段は肉の量に比例するんだよね〜単純だけどおもしろいよね"というようなことをおっしゃっていたのを思い出した。
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ご飯がおかわり自由だったのでおかわりした。こりゃ、太るわ。夜ご飯は抜きです。
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#物流の会社に遊びに行く

10号線 四川北路駅付近のビルに入っている、知り合いの方が経営している物流の会社にお邪魔した。すごく大きなビルの中にはたくさんの物流や貿易の会社が入っていた。
この辺には心なしか大学周辺よりもスーツを着ている人が多い気がして、会社がたくさんあるところなのかな?と思った。それにしても中国人はスーツを着ているひとは少ない。日本が異常なんじゃないかと思ってしまいます。
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#小皇帝と呼ばれしゆえん
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帰り道、学校の前に人だかりができていて何かなあと思っていたら、放課した子どもたちは門の外へ出た途端にそれぞれの親のもとへ駆け寄って、バイクで帰っていった。
小皇帝だなあと、思った。

〜-〜-〜-〜

学費と寮費の支払いが滞っていること以外はなんとか暮らせてます。中国はやっぱり楽しいです。

 

中国留学:環境を整えることとの戦い一回戦

一日目 2017.2.19

なにぶん空港から大学の最寄り駅までが遠い。たどり着く頃にはへとへとです。

 

わたしの寮は四人でひとまとまりの部屋に住む辅楼(サブビル)です。

部屋の中には、机、ベッド、クローゼットだけがある5畳くらいで鍵がかかる個人スペースと、二人に一つあたるシャワー、共同キッチンがあります。復旦大学の寮の中だといちばん安く、一日45元です。

着いてまず寮に入るために、デポジット200元と水と電気のチャージ料金として100元ずつ、計400元は絶対必要です。あとは布団も380元で買いました。高っ。

 

寮に着いたものの、疲れていたのとシャワーの浴び方もよくわからない(水と電気を使うためには100元ずつチャージしたカードを差し込まなければならない)ので、部屋に入ったのち顔だけ洗って就寝。

 

環境を整えるための初期投資が本当にたいへん!
上海は特にだと思うのだけど何をするにもお金がかかるなあということと、こんなに中国が大好きなんだから楽しくないわけがないししんどいわけがない!と過信しすぎていたなあということが、初日の感想。

四人いる形跡はあるのに昨日はルームメイトの誰にも会うことができませんでした。物音だけが聞こえるホラー。

 

二日目 2017.2.20
Wi-fiを求めてロビーに行ったら、タイ人の団体がごそっと押し寄せていた。
そのあとで登録手続きのために道を歩いていたら、きれいな西洋の女の人に"Hi〜"と声をかけられる。
話してたら、わたしが朝まで共用スペースに置きっぱなしにしていた靴を見て、"あなたルームメイトだと思う、その靴部屋で見たわ。ニコッ"というようなことを言われる。まさかの寮外でルームメイトにはじめてのご対面。これから旅行で急いでいたらしく、また一週間後ね〜と言って走って去っていった。きれいすぎてディオールかなんかの広告かなと思った。

部屋に誰もいないのをいいことにばちばちと寮の写真を撮る。
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これが共用スペース


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部屋。意外と快適。

布団を買いに行ったときに柄を選べたんだけど適当に選びすぎてへんなのになっちゃった。

 
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シャワーとトイレ。

 
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どこの国の人が住んでいるのかまだよくわかってないけど、たぶん全員欧米系な予感。(どことなく部屋全体にいいにおいがする)

 

今日はSIMカードをゲットしたので一応連絡はどこにいても取れるようになりました。

明日は手続きの続きと、知り合いの人の商社に遊びに行ってきます。

 


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ご飯をどこで食べればいいかよくわかってなくて、今日はファミマでカップラーメンを食べただけです。

カップラーメンを買ってイートインしようと思ったけど、恥ずかしながらお湯を入れてくださいもろくに言えなくて、ひたすら麺を指してた。そしたら、自分で蓋開けて調味料出してって言われた。お湯だけ入れてくれた。レジ塞ぐし、あんまり効率よくないなーって思った。笑

 

中国留学:いざ、上海留学

2017年2月19日より2018年1月15日まで上海にある復旦大学という大学で勉強してきます。

 

国学科に入ってから、私の中国への関心を高めるのには十分すぎるほど、いろんな経験をしました。

日々の中国語学習、三年間の中国語劇の活動、ゼミでの中国文学研究、中国人留学生たちとの出会い、毛先生の雑誌作りのお手伝い、スピーチコンテスト、そして三度の訪中――2015年春の北京五日間、2016年春の中国縦断二週間、2016年秋の揚州上海での日中友好プロジェクト――。

その三年間の集大成として、上海に行ってきます。

 

休学して留学するため来年帰ってきてから四年生になって、それから就職活動をします。去年はハルビンに行く!と息巻いていたので、今年上海に、しかも復旦にする、と周りの人たちに話したときは「結局かーい」と言われましたが、いかんせんハルビンは寒すぎました。。。笑

 

留学先を上海に決めた理由。

①将来のビジョンを立てやすそう

就職活動直前の休学ということもあり、上海で働く日本人にたくさん出会って話を聞いて、将来自分が中国語を使って社会の中で何ができるかを深く考えていきたいから。上海にいる外大OBの方々にもお会いできたらいいなと思います。

 

②文化の中心で中国の魅力を知りたい

「中国での日常」これは大学に入って中国語を学び始めるにつれて、私が一番知りたいと思い始めたことの一つです。中国の本当の姿を知るんだったらそんな都会に行かないほうがいいんじゃないの、とも言われましたが、しかし上海だって今の中国の立派な姿だと思うのです。東京より大阪よりきらきらしているように見える上海で、今の中国ではなにがはやっていて人々はどうやって生きているのか、知ることができたらいいなと思います。

 

両親へ、金食い虫の娘でごめんなさい。ありがとう。投資してくれている何百倍にもビッグな人間になって、生きて、帰ってきます。

 

応援してくれたり会ってくれた方々へ、ありがとうございました上海でもお会いできたらいいなあと思います。

 

以上。明日夕方の吉祥航空で飛び立ちます。

 

 

恋愛:中国人に一粒ダイヤモンドネックレスを貰った話

 先日、大阪に住む中華料理店を経営している留学生の中国人男性と知り合いました。どうやら日本人女性が大好きらしく、初めて会った次の日にチャットした内容からやたらとぐいぐい来ます。

男性「昨天梦中和你见面了(昨日夢に君が出てきたよ)

私「我在你的梦里干啥呢?(私夢の中でいったい何してたんですか←苦肉の末こう返信)」

男性「牵手 一起散步 旅游 然后是你穿着婚沙在海边跑 我在后面追你(手をつないで一緒に散歩して旅行をしていた、そのあと海辺でウエディングドレスを着ている君を後ろから僕が追いかけているんだ)」

男性「还有现在满脑子都是你 说话的声音、你的笑声和内容 好久好久没有这种感觉了…(それとね、今僕の脳内は全部君でいっぱいなんだ、君の声や笑い声、こんな気持ちになるのはすっごく久しぶりだ…)」

私「…」

 また、その方がどうしても私に渡したいものがあるらしくいつ暇なのかとすごい勢いで聞いてくるので、ちょうど大阪で用事があったので昨日用事を済ませてから会うことに。スターバックスでコーヒーを飲みながら話していると「はいこれ」と言って渡してきたのが、なにやらネックレスでした。しかも、その保証書には“K18プチダイヤモンドネックレス”との文字が書いてあり…。

 驚いている私に「君と一緒にいれるってわかったから今日は仕事休んだよ」と追い討ちをかけてくる中国人。いっぽう私はバイトがあったのでそそくさと三宮に戻ってきました。三宮での電車で、おもむろにその値段を調べたら、ピンきりですが2~3万はするそうで。この話を何人かにしたら全員「売れよ」とのこと。ちなみに、結局買取屋に持って行ったら2000円行かなかったので今は家のどこかに眠っています。

 

 と、しょうもない話は置いといて、その方との会話の中でいくつか気になったことがあったので記しておきたいと思います。

 その方は今年で日本に来て三年目ほどで、なんで日本に来たのかと聞くと「中国が大嫌いだから」と答えました。日本と中国の違いについて話しているときもなにかにつけて「中国のこういうところが嫌い」と言います。そして挙句の果てには「将来は日本人と結婚したいし日本に帰化して日本人になりたい」…?愛国心もへったくれもありません。

 さらに、そのわりには日本語も大して上手いわけじゃないし、経営しているのも中華料理店で従業員もほぼ中国人、いったいなにをしに日本に来ているのだろうと思ってしまいます。

確かに私も日本より中国のほうがいいと思うところもあるけど(自分らしくのびのびと過ごせるところや公共交通機関が安く乗れるところ、身内を思いやる気持ち)日本人であることに誇りを持っているし、日本人でよかったと思います。

 また、その方曰く「中国のお金持ちや学歴がある人はどんどん国外に出ていく時代になった」。13億分の1の意見ではあるけれど、このように言う人がいるというのは事実。一年間の留学で、他の中国人が自国に対してどう思っているのか少しでも知ることが出来たらと考えています。