散文と中文

神戸市外大中国学科卒業。復旦大学国際交流学院留学。中国語と中国と共に生きる自称エッセイスト。

旅行:失われた感受性と創造性を取り戻す四国一人旅③

二日目 2022/5/28

朝6:30頃に起きて朝風呂、そこからホテルで電動マウンテンバイクを借りて足摺岬足摺岬のお寺・第38番札所「足摺山 金剛福寺」へ。実はこれが初めてのお遍路巡りでのお寺。いわゆる「乱打ち」である。

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実はブログ「人生でやりたい100のこと(2022/3/29時点) - 散文と中文」でも書いた通り四国遍路をしてみたいと思っていたので、せっかく四国を一周するのなら、と行ける範囲での「プチお遍路」を組み込んだ。トリップアドバイザーでは”お遍路さんの最大難関霊所”などと言われていた。確かにここは歩いてくることを想像するだけで足が棒になりそうだ。

朝の足摺岬で一人で写真を撮っていると、福井の東尋坊を思い出した。東尋坊の崖、思ったより高さがなくて、多分足摺岬から飛び降りた方が確実だろうななんて。。思ってしまった。それにしても前仕事で坂出市に行った時も瀬戸大橋のあたりの海の色がすごく綺麗だったのだけど、高知のこの辺りの海もすごく綺麗でよかった。

  • ホテルでの朝食

足摺岬のホテルで海を見ながら朝食を食べた。宇和島鯛めしとさまざまな柑橘系のジュースが美味しかった。一枚目の写真はよくインスタで見る構図。

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ホテルの駐車場の脇には紫陽花がちょうどきれいに咲いていた。春は桜、初夏は薔薇と紫陽花、夏はひまわり、秋は紅葉と花木を愛でる楽しみを見つけられたのもここ3年くらいだなあと思う。

ここに来るときも乗ってきた、中村駅へ行くバス(1~2時間に一本くらいしかない)を待つためにバス停にいたら、「おはようございます〜おはようございます〜」とやたら大きな声で挨拶をしているおじさんがいて、なんだこの人と思っていた。

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私のところに近づいてきて、市議会議員の◯◯ですというので、私も名刺を渡していろいろと話をしていた。土佐清水市はコロナ前に香港の旅行者が来ていたけど、気候が暑過ぎてなかなか名産品といえるようなものが多くなく(ほんとにカツオくらい)なかなか外国人観光客の誘致が難しいと言うようなことを言っていた。しかもアクセスがやっぱりよくないし。

インバウンドプロモーションという仕事柄、いろんなところに出張に行く機会があるが、アクセスの良し悪し、魅力的なストーリーや背景があり吸引力のある観光コンテンツ(モノ、食べ物、体験など)を発掘し、伝えていくことの難しさを日々感じているところ。

  • 3年分のバスに乗った話

JRが通っていなくてどうしてもバスに乗らなきゃいけないルートがあって、山の中を通るバスにたくさん乗って、酔いました。そういえば徳島まで行くのもバスだったし。しばらくバスは乗りたくないなぁ。

  • 食べられなかった宇和島鯛めしとあんず獲りおばちゃん

実は実家・当別町愛媛県宇和島市姉妹都市である。中学生の時に町の140年記念式典があって、その時に宇和島という名前を知った。www.ohsawa-ap.jp 

バスで宇和島駅に着くと、本当は宇和島鯛めしを食べたかったのだけどランチが終わってしまった時間でどこも空いていなかった。

コンビニで軽食を買って食べようと歩いていると、駅前の木のところになにやらおばちゃんたちが数人。聞くとあんずをとっているとのことで、「食べるかい」と言って何個かくれた。これからあんずジャムにするそう。

もらったあんずは少しすっぱかったけど、美味しかった。それにしても駅前にあんずの木があって、自由にとっていいなんてびっくり。のどかなまちだなと思った。

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  • 「日本で一番海に近い駅」下灘駅と台湾人+中国人との出会い

宇和島駅で少し休憩して、ローカル線で下灘駅へ。GWにやっていた番組でも紹介されていた日本で一番海に近い駅だそう。最初は電車の待ち時間で1時間くらいいようかと思っていたけど、夕日を見たくて結局ねばって3時間くらいいた。

news123.wor

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灘駅無人駅で改札がないため、駅利用者以外に車で来た人も無料で駅の中に入って写真を撮ることができるので、人がかなり多い。そのため10年以上ボランティアで駅に来る人たちに呼びかけをしたりするおばあちゃんがいる。下灘駅が好きだから、とのことだったが、こういうところにお金をかけないJR四国、いくら経営状態がヤバヤバとは言ってもボランティアに甘んじるのはどうなんだろうなぁと思いながら、観光立国って言っても結局現場の人たちが儲かる仕組みを作らないといけないんじゃないかという最近よく聞く話を思い出した。

Twitterでも案の定同じようなことを言っている人たちがいた。あと「女性にしか話しかけない男性」これも本当にいて、ちょっと怖かった。

灘駅にいると中国語が聞こえてきたので、話しかけたら広島からしまなみ海道をとおって今治経由でドライブをしていた台湾人と中国人のグループだと言うことがわかった。いろいろ話していたら今治で一緒に夜ご飯を食べようよ、と言われたのでありがたく便乗。一人旅、たのしー

  • 灘駅から今治までのドライブと夜ご飯「焼豚玉子丼」f:id:rishizi:20220605165922j:image

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日本好きな海外の方って、日本人より日本のことに詳しいんじゃないかって思うことがある。非常に運転がうまく、快適な車中では日本100名城のスタンプを集めているという話を聞いたり、今治では私がまったくノーマークだった有名なご飯屋さんに連れて行ってもらった。天津飯や八宝菜が中国にはない日式中華だという話などで盛り上がった。

  • 道後温泉と水商売通りにたたずむビジネスホテル

ご飯を食べ終わって今治から道後温泉の最終に間に合わず、結局彼らに送ってもらってしまった。道後温泉は高いので、日帰り温泉だけ楽しむのであれば松山駅周辺に宿をとるのもありかも。レンタサイクルを貸し出しているホテルとかに泊まってチャリでぴゅっと日帰り温泉に行くので十分。有馬も白浜も、結構遠いので街中から3kmくらい?行けば道後温泉に着くというのはとてもよい立地だと思いました。

私が泊まった非常にタバコ臭いビジネスホテルは水商売通りに位置していて、これだけまだまだスナックだのなんだののネオンがキラキラしているのは温泉街、観光地として栄えている証拠なのではないかとちょっと感動。シャッター街ばっかりのところとか、多いしね。

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そんなわけで三日目に続く。